特撮コラム 仮面ライダークウガ その②

今回は前回の続き、第二話の粗筋行ってみましょう。実は放映当時は二話から見たんですよね。「クウガつえぇ!」と思っていたんですが、一話から見ていた人は何このサナギマン?って感じだったんでしょう。
因みに、サナギマンというのは特撮作品「イナズマン」の前身体。エネルギーが溜まるまでのイナズマンの仮の姿って所ですか。よく考えてみたらこの多段変身(人→サナギマン→イナズマン)ネタはイナズマンが草分け。初登場時のクウガが白いのはサナギ状態をモチーフにしているからだと思われます。


警察が襲撃されるという事件後、桜子は雄介と合流し、ファミレスで一夜を過ごした。食後に雄介は気を失うように寝てしまったからだ。ノートPCで情報収集してみると昨日から長野周辺で異様な事件が発覚していたが、そのほとんどが熊の仕業等の発表にすり替わっていた。闇雲に情報を流す事を嫌った警察上層部の決定だ。
しかし異様な事件は終わる事がない。今度はサンマルコ教会前の駐車場で身体の血を全て抜かれた殺人事件が起こる。県警から出動する一条はファミレス前に止めてある見慣れたバイクを目にした。パトカーを止めると、やはりあの男、雄介だった。ファミレスの外に呼び出された雄介はヘリで一緒に蜘蛛の怪人と闘ったのは自分だ、と全く隠さずに一条に言う。あのベルトを着けてからそうなったのなら、未確認生命体と同じになる可能性は否定できないが、雄介は全く心配していなかった。それが邪悪な意思からの物ではないと本能的に感じていたのだ。未確認生命体第2号と警察に見なされている事に少しも動揺もしない。一応、一条は検査を受けさせる為に病院を紹介する。だが、あの蜘蛛の生命体が襲ってきた事件は解決はしていなかった。高空から落下したにも関わらず死体すら発見されていないのだ。事件に関わろうとする雄介を一条は厳しく制する。民間人の彼をこれ以上巻き込むわけにはいかないのだ。
現場に向かった一条は死体の状況から第1号の仕業ではないと判断。第3号出現の不安が警官一同を貫く。
一条の後をつけた雄介はサンマルコ教会に無断で侵入した。中にいる神父は無言で彼を睨みつけ力ずくで追い出そうとするが、窓からの日光で一瞬怯む。神父が不在でないことを確認した雄介は取りあえずそこを去るのだった。
深夜になると、また未確認生命体が出没する。今度は自由に飛び回る蝙蝠型だ。警官の銃弾は全く歯が立たないのは同様で、一条の45口径ですら効果がない。また一条の後をつけた雄介は果敢に白の戦士に変化して未確認生命体第3号に挑むが、やはり第2号の時と同様に圧倒される。変身が解除され二人は窮地に立たされるが、それを救ったのはパトカーのヘッドライトの光だった。怯えるように退散する3号。
警察病院で診断した結果、肋骨が折れている一条だったが、構わず事件を追う。病院で待っていた雄介は怪我をした一条を心配し、事件を追うつもりでいたが、やはり拒絶される。闘う力を持っていても民間人には変わりない。中途半端に関わるなと強く言い残す。
中途半端。そう言われた雄介は自分がベルトに呼ばれ、見せられたイメージを思い出す。何故、イメージの装着者の姿は赤いのか。自分は何故白いままなのか。それは雄介の心境が原因ではないのかと思わざるおえなかった。
闘うという事は今まで余りしたことがなかった。雄介自身、1999の技を身につける過程の中で、色々な武術を学んだ事はあったが、人に進んで危害を加えるという事は本来したこともないし、好きでもない。むしろ嫌うべき行為だったのだ。しかし発掘チームの通夜が開かれ、泣き崩れる家族を見て雄介は決意する。
未確認生命体を目撃した人物から、第3号がサンマルコ教会に潜伏しているとの情報を掴んだ一条は、備品であるライフルを無断で持ち出し教会に侵入する。天井にまるで蝙蝠のようにぶら下がっていた神父は姿を変え、第3号となって一条を襲う。蜀台の蝋燭がカーテンやコートに燃え移り、炎上していく教会の中で追い詰められる一条。そこに雄介がバイクで扉を突き破って両者に割って入る。横転したバイクのガソリンが引火、爆発し第3号を怯ませた。何をしに来た!と掴みかかる一条。雄介の目にもう迷いはなかった。
「こんな奴らの為に、これ以上誰かの涙を見たくない!皆に笑顔でいて欲しいんです!」
炎上する教会の中で一条に絶叫するように自分の感情を吐露する雄介。
「だから見ててください!俺の!変身!」
迎え入れるように腹部からベルトが出現、そしてイメージ通りの動きを模倣する。右手を前に突き出し、左拳を腰に。右手を左拳の上に力強く乗せると、第3号に果敢に挑む。その攻撃は第3号を圧倒していた。絶叫と共に撃った左ストレートと共に、雄介の身体は赤く染まり、赤い戦士と化した。前日の白い戦士と形はさほど変わらないが、その身体の色は眩しい程の赤になり、金色の角は鋭角的に大きくなっている。第3号はその姿を見て「クウガ」と言葉を発する。
炎上し、崩れ落ちようとしている教会から一条を伴って脱出する雄介。執拗に追ってくる第3号は蜘蛛型の怪人第1号と共同して雄介=クウガに迫る。廃棄された遊園地で行われる死闘。第3号だけなら圧倒できるクウガであったが、二対一では苦戦を余儀なくされる。二体に取り押さつけられピンチのクウガだったが、それを救ったのは一条の銃撃だった。隙を突き、逃れるクウガに再び襲い掛かろうとした第3号だったが、時間はすでに日の出を迎えていた。退散する第3号。
激闘は屋上にステージを移して続けられていた。蜘蛛の糸クウガを絡め止め、右手の鉤爪で止めを刺そうとする第1号。しかし白い戦士の力では抜けれなかった糸だが、赤いクウガとなった雄介は糸を千切れる程のパワーを手にしていたのだ。必殺の一撃をかわし、渾身のキックを見舞うクウガ。大きく吹き飛んだ第3号の胸には見たこともない文字が炎の様に揺らめく。文字から亀裂が走り、腹部の装飾品に達すると第3号は粉々に吹き飛ぶのだった。
廃遊園地から気絶した一条を連れていこうとする雄介だったが、激闘の疲れで二人でその場にへたり込んでしまう。雄介の胸で目覚めた一条は「最大の屈辱だ」と言葉を発するしかなかった…。


疲れたゼ…。第3号と闘った後みたいだぜ。詳しく粗筋を書くってかなり大変でしたね。今日はこんなに長くなってしまったので作品論とかはまた後々。
という事で次回に続く。ではまた〜。