ゲームコラム アーマードコアシリーズ

計11作制作されたこのシリーズは毎年必ず発表され(半年後に出したこともある)現在では次世代機のPS3にまでラインナップされている(比較的マニアの間では)名作である。
物語は一作一作別の舞台になったり時代が違ったりしているが、基本的には未来の地球の話で主人公が傭兵となり、荒廃し混沌とした世界をACで渡り歩く、とそんな物語である。主人公のキャラクター、その他登場時人物等のビジュアルはシリーズ通して存在せず、ひたすら主人公はプレイヤーとなって様々な依頼をこなしていく。


政府や法律、果ては秩序までが崩壊し、自分の力のみしか頼る物がないという混沌とした世界。ある程度の秩序を支配しているのは兵器会社で、各々の縄張り争いはある意味、紛争に発展する物が多かった。紛争レベルの戦闘を制する物は有視界戦闘に卓越する物。戦車や戦闘ヘリを多く多用し、それらを進化させることに格会社は余念が無かった。その中で生まれた機動兵器がMT(マッスルトレーサー)と呼ばれる物で、これは人型作業機械を兵器化した物だが、戦局に応じて兵装交換することが困難(作業用機器を無理に戦闘機器にした為、機体を作戦ごとに改造するのに酷く時間が掛かる)な為、限定された運用方法を行なうことしか出来なかった。
様々な局面に対応させるべく兵器開発は次のステージに移る。アーマードコアの台頭である。所謂「武装を施された核」という呼称をされた人型機動兵器がそれだ。
コクピットを中核とする胸部ユニットからセンサー・レーダーやコンピューターなどが集約された頭部ユニット、武器を操る腕部ユニット、そして機動・走行をするための脚部ユニットで人型が構成される。更にジェネレーターエンジンや冷却システムとFCS(ファイアコントロールシステム)、そしてジェット噴射で機動をサポートするブースターといった、八つのユニットで初めて動かすことが出来るAC。これらのパーツはある程度の整備施設があれば即座に、そして簡易に交換することが可能なため、移動できる整備施設(主にトラック等)さえあれば様々な戦場に赴き、戦闘を有利に展開することが出来る。
前述したユニットに加え、このACには様々なオプションを装着することが出来る。背部に左右二箇所に付くミサイル・キャノンやレーダー、左右腕部にライフルやレーザーブレード(又はシールド)、左右肩部には補助ブースターやシールド、追加ミサイル等。更に小型の拳銃を胸部コアに内臓する物まで存在する。脚部は二足歩行のユニットだけでなく、戦車型や四足、果てはホバークラフトまである。しかし、カスタムされたACは操作がかなりピーキーな為、訓練された兵士でも動かすことが困難だった。そこでAC操縦技術に特化したフリーランスの傭兵達が起用される事になる。
その様は正に針鼠が如しの機体も存在し、戦場を縦横無尽に駆けるアーマードコア
混沌たる世界を渡り歩く不吉な兆しを振りまくワタリガラス、所謂レイヴンと呼称される傭兵達は己自身の為に、もしくはその存在意義を確かめる為に日夜破壊を繰り返していく・・・


はいはいっ。と言う訳で大まかなバックグラウンドはこんな物です。さて、リアルな物を描くと言うのは酷く現実的な感覚をプレイヤーに与えること。戦闘終了し、辺りは破壊しつくされた光景が画面に現れます。収支報告と称して一発一発の弾丸や機体の修理箇所を精算していきます。プレイ次第では依頼料を貰ったばかりなのに弾薬と修理費に全額費やされ、全くお金が残らないことやマイナス精算、所謂赤字になることもしばしば(笑)。正に傭兵とは自分の命を使った自営業であることを体現したゲームと言えます。勿論、腕次第ではプラス精算にすることが出来ますし、それでまた新しいパーツを買って機体を強化することも可能です。
難しいゲームやロボットアクションゲームが好きな方にはかなりお勧めな作品。PS2のコントローラーのスイッチ殆どを使わなければ出来ないという(笑)到底ユーザーフレンドリーとは言い難いゲームですが、この魅力にとり憑かれたプレイヤーは数知れず。
あなたもレイヴンとなって愛機と共に戦場を駆けずり回ってみませんか?


今回購入したこのクレストと言う機体は会社の名前。格パーツには格会社の名称が使われるのでこの場合クレスト製のパーツで構成された機体であるという意味です。マジンガーとかガンダムとかの名称等とは全く違った新しい解釈です。でもゲーム中では腕が何たら社、足が何たら社という風に、色んな会社のパーツがごちゃ混ぜになったACが殆どなので、このように統一される機体はある意味珍しいかも。
コトブキヤから出るプラモシリーズはこれで二作目。ゲーム中では200パーツ以上? もっとかな? まあそれぐらいの個性あるパーツが山ほどありますから、組み合わせは正直無限と言えるでしょう。このプラモシリーズ、全部のオプションと機体を出すとしたらそれこそ何シリーズ出せば終わるか分かりません(笑)。でもかなり人気なシリーズなので変なパーツで変なACを組むことも夢じゃないかも。
エクシードチャージはコトブキヤを限りなく応援します。


余談。
因みにゲーム中では格パーツの兼ね合い次第で、エンジンから各パーツにエネルギーが行き届かない出力不足になったり、脚部の制限重量を超えて装備を満載すると重量過多になって動かなかったりします(笑)。現代で例えるなら・・・自作パソコン? ハイスペックなCPUと大容量のハードディスクを実装したせいで電源が不足して動かないのと似てますかね。うーん・・・どの道一般の方には分かりづらいな。軽車両のエンジンをBMW車に載せて・・・っていうのも普通はやらないから何かおかしい。誰かコメントに凡例を書いて〜!