特撮コラム 魔弾戦記リュウケンドー(テレビ東京、日曜朝七時放映中)

正直かなり子供向けな番組ではありますが、随所に面白おかしい演出がなされているので安心して見れるアクションヒーロードラマ。地域限定ヒーローというのが笑えます。


日本のどこかにありそうな下町、あけぼの町に新任刑事として配属された鳴神剣ニは、町に入った途端突如遣い魔と呼ばれる魔物達の侵攻に巻き込まれる。警察はバリケードなどで対抗しようとしているが全く歯が立たない。そこで赤い戦士が颯爽と現れ遣い魔達を撃退していく。SHOTと呼ばれる謎の組織は警察に属しながら超法規的な活動が出来る、魔物専門の遊撃部隊。赤い戦士、銃士リュウガンオーもその一員であった。
取り敢えず魔物を撃退したが、このあけぼの町はいつでも魔物に襲われる可能性がある場所で、ジャマンガと呼ばれる敵組織の幹部達はあけぼの町住民を殺しこそしないものの、人間が出すマイナスエネルギー(恐れや悲しみ等の負の感情)を収集する事が目的だった。マイナスエネルギーを収集し大魔王を復活させるのが最終目標なのだ。その為、日夜魔物幹部はどうやってあけぼの町住民を困らせようかといつも画策していた(笑)
剣ニは町を散策中に再び魔物に襲われるが、木の棒等で果敢に対抗しようとする。実は彼、鳴神龍神流と呼ばれる古流剣術の修行を積んだ若者で、古来から魔物と闘ってきた流派の跡継ぎなのだ。ちょっとお調子者だが正義感の強い剣ニは巨大な魔物に怯みもせずに挑む。しかし、パワーの差はどうすることも出来ず、最大の危機を迎える。その時、SHOT本部で異変が起こる。魔弾龍と呼ばれる意思を持った核(コア)が剣ニの危機に反応した。一瞬にして剣ニの元に転送され、高さ数百メートルの空中から地表に激突した剣ニだったが、魔弾龍にかろうじて守られ無事だった。動揺する剣ニに語りかける魔弾龍。コアを手に取った剣ニに変化が起きる。
魔弾龍のコアは長大な剣、ゲキリュウケンに。そして剣ニは蒼き戦士、剣士リュウケンドーに。
巨大な魔物が再び襲い掛かる。しかし、その体躯の差を物ともしないリュウケンドー。そして高く跳躍し、ゲキリュウケンに魔法発動させる鍵(マダンキー)を差込むと刀身が輝き、魔物を一刀両断するのだった。
初めてリュウケンドーに変身した剣ニはその負担で気絶する。それを見下ろすSHOTの面々。一個しかない魔弾龍は剣ニを主として選んだ。まるで申し合わせたかのような運命の出会い。
剣ニはSHOTのメンバーと共に、魔物との壮絶な戦いを斬り抜けていく!


と、言うわけで松竹の初の特撮ヒーロー物なのです。今まで特撮と言えば東映の戦隊物と仮面ライダー東宝ゴジラやセイザーシリーズといった物でしたが、今回のこのリュウケンドーは何のひねりもない王道ヒーローを目指した作品です。随所に有名映画のパロディを盛り込んであり、踊る大捜査線や冬ソナ、果ては男はつらいよシリーズまでパロディしちゃった結構図太い作風といえるかも(笑)。ハリーポッター等で流行った魔法を基軸にした効果を用いているので、現実には有り得ないファンタジーアクションとしても見ることが出来る。出演者達の体当たりの演技も見所で、剣武会の指導などが入っているせいか、剣の構え方や振り方がとても奇麗だと思った。


実質的なスポンサーはタカラトミーです。そう、タカラトミーなんですよ! で、最近発売されたリュウケンドーアクションPROがとても動きがいい。ああ、やっと本題に入れた(笑)
タカラは長年ミクロマンという玩具のカテゴリーを研究(それこそ三十年位前から)していて、数年前新しいミクロマンを発表しました。以前のものと比べると動きは雲泥の差で、新しく出たミクロマンは人間の動きを極限まで真似ることが出来る物でした。これがかなりの人気を呼び、素体、つまりマテリアルとしての活用法に着目されていったのです。その素体にヒーロー物の外装を付けて動きが良い仮面ライダーを作ったり、果ては美術のモデルなどにも使用されていきました。値段は499円と安価で、女性の素体も発売されています。
さて、タカラトミーはそして次のステージに移行します。10㌢の大きさのミクロマンの素体を大幅サイズアップし、尚且つリュウケンドーの外装を付けた製品を発表したのです。人間の動きを極限まで真似ることの出来る製品を大幅サイズアップしたのですから、これまた売れる可能性のある製品だと言えるでしょう。
素で正座出来る人形素体はコイツしかいないかも!?(笑)
タカラトミーも頑張ってます。リュウケンドーも頑張ってます。視聴率が落ちても玩具で何とかしよう!最近じゃパソコンTVのGYAOで再放送してますよ。皆さんも見てね?
それではまた〜。