サ、CYBERブルーっすか……?

いやー普通に売れないでしょ!

何か知らないけど売ってたから買ったエクシですよ。
1988年〜1989年に連載された原哲夫氏の漫画。北斗の拳終了後、期待の新連載と言うことだったけど、人気は全く無くたちまち打ち切りの憂き目にあった可哀想な作品。ジャンプコミックスで全4巻まで発売され、コンビニで簡易版が全二巻で発売されました。簡易版とは言ってもコミックス版と違いカラーページ等が挿入されているので古いジャンプコミックス買うよりこっちの方がお得。古本屋でこれ探すのめんどいし。


過酷な環境である植民惑星ティノスが物語の舞台で、主人公ブルーはふとしたきっかけで旧式人工知能ロボットに出会う。銃の早撃ちを買われて用心棒になるが、謀略にはまりブルーは銃撃されてしまう。ロボットも深刻なダメージを負うが、虫の息のブルーから「ファッツ」と名付けられると、300年のメモリーが蘇る。ファッツは瀕死のブルーと合体する事を決意し手術を開始、ロボットでもなく人間でもない新人類、サイバービーイングが誕生する。自分達を謀略で陥れ、惑星ティノスを混沌に満たす権力者達に鉛弾の鉄槌を!「ファック、ユー!」


……なんすかこりゃ(笑)うん、何となく流行らなかった理由が分かったような気がする〜。
色んな映画のパクリが主題みたいな物なので、正直方々から色々文句が来たと思うんですよね。世界観は「ブレードランナー」だし、ブルーが死ぬ描写と復活した後の戦闘シーンは「ロボコップ」だし、復活して丸裸状態は「ターミネーター」だし。これだけオリジナリティに欠ける漫画って結構カオスだなぁと思いました。ま、パロディってそんなに嫌いじゃない。だからこの漫画もそんなに嫌いでもないんですよ。打ち切りとは言え一応の終わりを迎えてはいるので、そこらの打ち切りジャンプコミックスに比べればまあそんなに悪い尻切れではありません。本来ティノスと地球を陥れる計画を考案した悪ボスは四人いるはずでした。一人目を倒し、二人目に行ってボスと対面すると、
「わはははー残りの二人は地獄に送ってやったわ!これで全てを支配するのはこの私だー!」

と、どう見てもアーチストのプリンス似の悪そうなボスが言うのです。うわ激似(笑)じゃお前殺せば計画丸つぶれじゃん、みたいな。
そして戦闘シーンですが最初は巨大な銃とか変形マシンガンとか色々あったんですが、終盤辺りになると結局殴りあいになっちゃうのは仕方ないのかなぁ。ラストはビルの機械と合体して莫大なエネルギーを得て大逆転、でも結局殴るとか(笑)

何とも勢いだけの漫画って色々きついですね。
この短期連載に納得がいったかいかないか知りませんが、原氏はバイオレンス物から歴史物に転向……したと言えるかどうか分かりませんが隆慶一郎原作の「花の慶次」を連載。北斗の拳ほどではありませんが結構長続きした連載だと思います。やはり原作がしっかりしてれば原先生も描く事だけに集中すればいいので書きやすかったのかもね。
実はこのコンビニの奴はすでに6月に発売してたようで。近所のスリーエフに新発売っぽく売ってたから最近出たのかと思いましたよ。しかし、ジャンプって例え大先生の漫画でもしっかり打ち切りにするのが何とも無慈悲だなぁ。まあこの作品は打ち切りになるのに少し猶予が与えられたから何とか終了出来たのかもしれないけど。
まだ売っているかどうかしりませんが、見掛けたら一目みて上げてくださいね?
それではまた〜。