鉄甲機ミカヅキ 2000年10月23日〜2001年3月24日 メディアファクトリー製作 

小学生で片親である岩動風雄はその言動からか、いつも同級生に虐めを受けていた。ある日、同級生の麻田ナナと交換日記をしていたが、そのノートを虐めをする同級生に取り上げられ、日記と交換に金を巻き上げられる。その金でいじめっ子達は風雄を連れて上京。突如空に出現した巨大なスイカを見る為だった。巨大なスイカ、イドムと呼ばれるそれは半ば何をするか分からない存在だった。
兼ねてからイドムと呼ばれる未知の存在を研究していたゾーンと呼ばれる組織は、イドムが災厄を撒き散らす存在になると日本政府に警告、対イドム組織AIT(エイト)へと編入される。しかし、未知なる敵に対抗する為には未だ戦力不足であった。その戦力を他企業に依存しなければならない状況だったのである。あけぼの重工の女子高生社長、火野アカネは月光機と呼ばれる有人ロボット兵器を操縦しイドムに対抗する。
東京の巨大スイカを見に来た風雄一行は、突如種を飛ばし攻撃するイドムを目の当たりにする。どさくさに日記を取り戻し、逃げ遅れた風雄は何とかアカネに救出されるが、スイカイドムとの交戦中に月光機のコクピットから投げ出されてしまう。海へと落下する風雄を受け止めたのは巨大な人型をした物だった。人型は風雄を守りつつスイカイドムを撃退する。これが風雄と巨大な人型ミカヅキとの出会いであった。


と言う感じ。一巻である除夜の後半では風雄自らミカヅキに搭乗し、凶暴化したスイカイドムに対抗します。風雄の声に反応、と言うより風雄の言霊がミカヅキ突き動かす感じが中々見ていて面白い。
そう言えばこの作品、既存の特撮技術で製作されていますが、基本的に巨大特撮の老舗、東宝や円谷、大映と言った製作会社の手を一切借りずに製作されています。そのせいで制作費があんな事になったんじゃとか思ったり。それだけの巨費を費やしたのにも関わらず、脚本に井上が関わっていたりしてちょっとあんまりな感じ。井上って結構厄病神、貧乏神な所があるし、視聴率もそれ程上がらなかったのかも知れません。月に一回じゃちょっとねえ……まあそれなりに楽しめる作品ではありましたけど。井上を雨宮監督が抑えつけて、若しくは監視してどうにか作った感覚がありますが、さすがに最新のCG技術を駆使して作ったと言うのは伊達じゃない。今現在で見ても結構見応えある戦闘シーンが展開します。
にしても冒頭の虐めシーンは本当に見ていてきつい物があったなぁ。良太郎君なんて目じゃなかったですよ。こういうシーンばっかり上手い井上は本当に嫌な奴だなと思う所存であります。
そう言えば、この作品に出てくる巨大兵器は60〜70年代に見た事がある様な物ばかり。あけぼの重工のデザインセンスには辟易しますね、いつも(笑)

回を重ねて行く毎にデザインは進化しませんが機能はドンドン進化。最初足が車輪だったのが最終的には二足歩行と飛行能力を獲得。やれば出来るじゃんあけぼの重工。そのデザインはアカネが落書き感覚で生み出してると見た(笑)最終戦ではミカヅキと共に戦います。頑張れあけぼの重工、負けるな社長! つか社長可愛いよ社長。
ミカヅキのデザインはあくまでもジャイアントロボな感じ。中盤から初登場時のミカヅキ零から飛行能力を獲得したミカヅキ凱へと進化します。ビデオを全巻見終えた時、丁度落札したミカヅキ凱到着。タカラ玩具の出来は世界一ィィィィ!!

ミカヅキがタカラスポンサーだからという事と、雨宮作品だから見始めたと言う事が重なったんですよね、本当は。特撮はミカヅキだけでなく、戦隊物ばりにAITの隊員も変身するので、巨大物&通常特撮物としても見応えあり。ウルトラマンの戦闘隊もこう言う戦闘スーツ着ればいいのに……と思うくらい格好良いです。全てのお約束特撮を凝縮して一気にぶちまけた作品、それが「鉄甲機ミカヅキ」なのだと思います。今現在はバンダイチャンネル等で放送中。特撮ファンは一度でいいから見ておいた方がいいかもよ?
それではまた〜(0_0)ノシ