トランスフォーマー PS2版攻略 後編

珍しく褒められるスタスクw

さて、この特集も今回で最後、のエクシです。
最後は物語面について。サイバトロン・メガトロン通してやってみましたが、これがアクションよりも楽しめる代物。
ウィンキーソフトだと前述したと思いますが、今回の物語はどちらかと言えば第一期と劇場版の間辺りの物語。まだメガトロンとコンボイの決着がついていない状況の物語です。そんな状況下で未確認飛行物体が開拓途中の星に飛来、両陣営共にその物体の調査をする途上で交戦すると言うのが大筋。
基本的に公式と言えるかどうかは非常に微妙な所。声優が全て外人で下に字幕が書いてあったりしますが、ゲームを作ったのは全て日本人。なので外国コミックスG1・G2とかの公式設定に組み込まれるかどうかは多分無いのかもしれないと言う事です。
ご存知の通り、ウィンキーソフトは物語のスーパーリンクを考えさせれば右に出る物は無いといえる程の会社です。と言う訳で今回の物語は未来からやってきたトランスフォーマー達と、現代のトランスフォーマー達の共闘状態と言う妙な物語展開が進行します。
未来からロディマスコンボイが現代に降り立ち、コンボイと共にデストロンと対決します。彼らロディマス達は現代にあるゼルクォーツと言う物質を破壊する為に来たのです。ゼルクォーツと言う物質はトランスフォーマー達が体内に取り込むと星をも砕く力を手に入れてしまうのです。デストロンに忠誠を誓っていたレーザーウェーブでしたが、メガトロンからガルバトロンに進化したせいで粗暴になったガルバトロンに反旗を翻します。密かにゼルクォーツを体内に宿し、全宇宙を敵に回して最大の脅威となるのです。サイバトロン・デストロン共に戦いを挑んでも勝利する事は叶わないばかりか、星が丸々一つ失ってしまう程の被害を被ってしまいます。そこでクインテッサ星人の力を借りて、ゼルクォーツを手に入れる寸前にゼルクォーツを破壊、若しくはレーザーウェーブを殺害する事を考案するのです。そんな状態でサイバトロン戦士達が時を渡ると同時に、ガルバトロン率いるデストロン戦士達も渡ってしまったと言う事になったのです。
サイバトロン側ではロディマスが正直に真相を話し真摯に協力を求めますが、デストロン側では強大な力と言う目的の為に一時的に共闘すると言う事になります。腹に一物背にニ物。ガルバトロンはメガトロンにゼルクォーツと言う物質が存在し、それを材料にして強力な兵器を作る事が出来ると嘘を吐くのです。因みにレーザーウェーブは空気と化していました(笑)
しかし、ゼルクオーツと言う物質が存在していた事実はあっても、この時代では何と呼ばれていたかは不明になっています。そこで様々な場所にある未確認の遺跡からゼルクォーツを探し出すと言う物語が展開するのです。エネルギー資源や未確認物質の争奪戦、これがトランスフォーマーの物語を代表する展開の妙と言える為、初代TFを見ていた世代やファンにとってはすんなり入り込めると言う訳なのです。
キャラクター達はロボットと言う外見を持ちながら、とても人間味溢れた所があります。会話中時々画面が薄暗くなり、キャラの心情をエコー交じりで言い表す所等はとても面白い。ロディマスは現代の総司令官であるコンボイの指揮ぶりに圧倒され、物語中葛藤を抱える事になったりしますし、コンボイの的確なアドバイスで励まされる所等は見ていて心和んだり。逆にデストロン側のサイクロナスサウンドウェーブのやり取り、スタースクリームの狼狽や陰謀の空回り等も見ていて痛快。

シナリオを考えた人はトランスフォーマー作品を細かい所までよく視聴しているらしく、キャラクター達の「以前あいつらは〜〜したから今回もやるかも知れないな」や、スタースクリームが亡霊になって彷徨う事が決定している事からサイクロナスが同情したり、ガルバトロンが文字通り一撃でスタスクを滅ぼした経験がある事等の物言い等、言動から色々なキャラ心情が読み取れてとても面白い。惜しむらくは、当時の声優達を起用しないと言う所でしょうか。多分外国にも出荷される事を見越しての事だと思われます。演出にしても戦闘になる前、コンボイの「サイバトロン戦士出動!」や「デストロン戦士、アターック」からナレーターの「さあ戦いだ!」も忠実に再現。ああ成る程、TV版って妙な所でナレーターの「さあ戦いだ!」とか「さあどうする!」とか言う合いの手みたいなナレーションは外国版のをそのまま吹き替えしている結果なのね、と妙に納得してしまいました。
そう言えばメガトロンもスタスクもダムから目覚めたのね。ダムが戦場になる前にそんな事を懐かしむ描写がありましたけど、実写映画のメガ様もダムで目覚めるんだとか決定してたりしてますね。つくづくこのTF世界と言うのはお約束を反故にしない、とても大事にする作品なんだと思いました。第一期……見たくなってきたよ〜〜〜!! あ、ヘッドマスターズはスルーって事で(笑)何で入ったんだろう? 謎ですね。
と言う訳で三日間でPS2「トランスフォーマー」をレビューしてきました。如何だったでしょうか。多分手に入れるのはちょっと難しいかも知れませんが、TFファンなら一度はやっておけと言うこのゲーム、そこら辺の中古屋さんで見かけたらゲットしておいた方がよさそうですよ。と言う感じでここまで。
それではまた〜(<_>)ノシ