第37話〜第38話

第37話 亜空間要塞最後の日
生き延びた地球軍とアルデバロンの最後のたたかいのときが迫っていた。
ブルーフィクサー基地内の若者たちは、限りある命を精いっぱい生きていた。マリンに自分の想いをうちあけるジェミー。アフロディアの面影をひきずるマリンには、それを素直に受け入れることができない。傷ついたジェミーをそっといたわるのはオリバーだった。
クインシュタインは、エネルギー不足に悩む敵要塞アルゴルが三次元空間に姿を現すことを予測していた。そしてその予想は的中した。アルゴルが土星空域にその巨大な姿を見せ始めたのだ。
グロス率いる戦闘メカ、ギャグレーとハーマン指揮する基地戦闘隊、バルディオスとアルゴルの凄まじい闘いがそれぞれ展開される。ネグロスに一騎打ちを挑んだハーマンは、自分のメカをギャグレーに体当たりさせ、壮絶な戦死をとげてしまう。
バルディオスの攻撃にバリアーを張って防戦するアルゴル。クインシュタインは、アルゴルにある亜空間維持炉の燃料ベルキロウスと、土星の天然アンモニアを反応させて、いっきに敵を壊滅させる作戦をたてた。
バリアーを破ったバルディオスが亜空間維持炉へつき進む。パルサーベルでたたき斬る。破壊された維持炉に土星の大気圏とつないだアンモニア粒のチューブを差し込む。爆発した維持炉の火がチューブを伝って土星の大気圏へ入った。アルゴルを包みこんで土星が大爆発を起こす。
想像を絶する光と熱が太陽系を覆った。
アルゴルの崩壊はアルデバロンに壊滅的なダメージを与えた。生き延びた者は、ガットラー以下、わずか1万人の冷凍冬眠された兵士たちだけだった。
クインシュタインが推測したとおり、土星は消滅した。水星、金星、土星……。もう誰もが、地球がS−1星の過去であることを疑わなかった。

エクシ解説……あれあれ? どこにもBFS基地が無くなった事書いてないよ?(笑)実際のタイムスケジュール的にはハーマンがギャグレーに特攻する前辺りです。なんと防戦空しく撃破されてしまった模様。精神コマンド持ってる奴が誰もいないからやられちゃうのは当然かなーと、当たり前の様に言ってみる(笑)
龍飛さん漫画の方はこれがまた秀逸で、前回生き残っていたアランがBFS基地を担当。連盟の技師である事からバルディオス強化武装とBFS基地を一人でも操縦出来る様に改造、アルゴルの防衛バリアーをBFS基地の体当たりで破り、バルディオスの血路を開きます。むむ、燃える! そして泣ける!(笑)因みに漫画版のタイムスケジュールは、
BFS基地体当たりでバリアー崩壊→バルディオス吶喊で要塞崩壊→ハーマン特攻でギャグレー撃破
となっています。土星爆発は、チューブを通って土星に引火したと原作にありますが「チューブ持って戦闘するの無理」と言う本人の判断からタンク型へと切り替わり、墜落したアルゴル要塞の爆発力が土星を消滅させた、と言う事になりました。しかし、亜空間チューブってなんじゃろー?(笑)

第38話 雷太よ明日を救え!!
地球の存亡を掛けた最後の戦いが行われようとしていた。
地球に残された4基の核基地をガットラーの手に奪われてしまったバルディオスチームには、それらの核弾頭を撤去することが死活を掛けた使命だった。キャタレンジャー、バルディプライズ、パルサバーンに分離して、それぞれが各地に分散した核基地へ向かう。
雷太のキャタレンジャーが襲われた。ガットラーの乗るスピリット・ガットラーⅡだ。合体しない三大メカは、ガットラーⅡの敵ではなかった。集中攻撃を受けながらも核処理の手を休めない雷太。核弾頭の撤去に成功したときは、キャタレンジャーも雷太も瀕死の状態であった。すでに核処理を終えたバルディプライズとパルサバーンが駆けつけた。合体だ! だがキャタレンジャーの自動装置が破壊されたため合体不可能に陥ってしまった。残るは手動装置だ。もうろうとする意識の中で最後の力をふりしぼって手動装置に手をかける雷太。ついにバルディオスが合体した。
なおも執拗に攻撃の手をゆるめないガットラーⅡ。もうバルディオスには最後の武器バルディロイザーしかない。だがそれを使用することは、バルディオスの破壊をも意味していた。
「バルディロイザーGO!」
火の玉となったバルディオスが、ガットラーⅡを貫いた。あわてたガットラーは誤ってただ一基未処理で残されていた核基地のスイッチを押してしまう。
核ミサイルが轟音とともに始動していく。大気を奮わせる核爆発。
地球に落下していく三大メカ。バルディプライズとキャタレンジャーは操作不能に陥っている。脱出するように叫ぶマリン。オリバーとジェミーが脱出する。だが雷太はもう指の先さえ動かすことができなかった。絶叫するマリンたちに「ちょっとやすませてもらうぜ」と最後の言葉を送り、雷太は光となって散っていった。

エクシ解説……最終回一話前の話でまさかの雷太リタイヤ。涙が出捲ってしょうがありません。しかしこの文章もかなり割愛されています。バルディオスに合体した後、雷太の乗る左足に攻撃が集中し、たまらず亜空間へと避難した事や、瀕死の雷太にマリン達が語りかけるシーン等。そこが一番の良い場所なのに! 
今この原稿を書いている時点では龍飛さんの漫画は完成しておりません。完成原稿が本当に楽しみですよ〜。と言う感じで今日はここまで。
それではまた〜(I?I)ノシ