今週の血まみれ考察 ネタバレあり! 未見注意!

ekuseidcharge2011-03-05

さて、前回は青い子が魔女化したところで終わってましたか。
こう何気なく書くとあっさりしてるけど、魔女化は人間としての死です。
まあぶっちゃけ魔法少女になった時点でゾンビと化しているのですから。
あーあ……誰が考えたんだよ、この企画(泣)


さて、今回の御題は。
さやか魔女化。
ほむら、杏子は(さやかの死体抱えて)ひとまず撤退。
QB、真相を語る。
杏子、さやかを救う為に足掻く。
足掻いたけど失敗→爆発。


と言う……感じでした。
どーすんだよ、レギュラーもう二人しか残ってないぞ!
OPでは「もう何があってもくじけない」とか言ってますけど、
見てるこっちが挫けそうだよ……。


さてではまずQBの真相を。
QBの究極的な目的は、魔法少女が魔女化した時の膨大なエネルギーを回収すること。ここでのキーワードは「エントロピー」「希望と絶望の相転移」でした。
エントロピーとは、つまり宇宙規模で言うトコロのエネルギーの発生→散逸。諺で言えば「覆水盆に返らず」を意味する。全ての法則は秩序から無秩序に変わってしまう事を言うらしい。宇宙規模で考えれば、宇宙のエネルギーはどんどん目減りしていって、最後には枯渇した宇宙が残るのだと言う。

そんな中、QBは莫大なエネルギーを生み出す技術を見つけた。感情の発露、それをエネルギー化する事に成功したのだが、QB達に感情の発露と言う事は不可能であった。彼らは純粋に感情と言うモノが無い。つまりQB達だけではエネルギーを生む事は出来ないでいる。

莫大な感情を生み出すモノ、それは第二次成長期を迎える少女達。その少女達の希望を生み出させ、其処から絶望へと導きださせる。これが希望と絶望の相転移であり、最高潮の希望は最高潮の絶望を生み出すと言う仕組みだ。その相転移魔法少女から魔女へと変わる際のエネルギーとなり、QB達はそのエネルギーを回収しているのだと言う。
そして魔女は絶望を産み、魔法少女は魔女を倒す希望となる。

魔女=必要なエネルギーを抽出した後の成れの果て
魔法少女=魔女から人類を守るための抑止力兼、羽化する前の卵状態
人類=魔法少女を生み出す為の牧場

このリサイクルシステムで、QBは少女達からエネルギーを搾取し続けるのだ……と。
うぅ書いてて辛くなってきたよぅ。
インキュベーターとは、グリフシードをソウルジェムに還元する孵卵器だと前回説明したけど、この場合二重の意味を持つ。文字通り汚れきったグリフシードをソウルジェムにする為の機器、そしてソウルジェムがグリフシード化すると言う事まで魔法少女を導かせる→絶望を与え続ける為の誘導機。

正直な話、自分はQBに対して余り憎んだりする事は無かった。四話辺りからだろうか、QBの言ってる事が何一つ信じられなくなったのは。信じられないと言うより、こいつは何かが壊れた奴だ、と思えたんだよね。
例えて言うなら1000円入れて缶ジュースが出てくるがおつりは全く出さない壊れた自販機みたいなもんだと思っている(笑)
あ、今では精巧に計算された人類に反旗を翻すスカイネットターミネーターのコンピューター)みたいなもんだと思ってます(笑)

しかし謎が一つ残る。
QBは感情をエネルギー化する事に成功した技術を持った異文明の生命体。長い目で見れば宇宙が早期にエネルギーが枯渇してしまうのを防ぐ為の安全装置とも言うべき存在かも知れない。
QBがQBを喰うと言う行為も、実はエネルギーを保持していた安全装置が機能停止した為に「引継ぎを行う」と言う行為なのだろう。
が、この安全装置とも言うべきQBを設置したのは誰か。
宇宙はビッグバン(破壊)が行われ、創造が行われる循環システムでもある。それをある意味、邪魔している行為とも言える存在だ。自然ではない、不自然とも言うべき技術でもある。
これを設置した異文明の存在は今後はっきりするのかどうかは分からないが、この物語の根幹に基づく謎でもあるかもしれない。


杏子のこと。
さやかは魔法少女になって魔女を倒す為に、正義を貫く為に自己犠牲の末、魔女になった。杏子自身も、絶望した時(父親の願いを叶えた)までは自分の為に生き残ろうとした。さやかは杏子の写し鏡だとも言える。
以前さやかに同情し「食べなよ」とりんごを渡そうと思った。しかし一体どういう経緯で手に入れたのか分からないりんご(多分魔法能力を駆使して盗んだりんご)をさやかは受け取ろうとしなかった。
そしてまどかと一緒にさやかを救うと言う形で、うまい棒を通じての握手。これは杏子が人を受け入れた、人が杏子を受け入れてくれたと言う相違的な表現だと思う。
QBはまた物事をはっきりと言わなかった。杏子がさやかを救う方法があるのか、と聞いて「前例が無いから分からない」と言った。本当は100%無意味であり、魔女に語りかけると言う行為は自殺行為に等しい。
QBがはっきり言わなかった理由はワルプルギスの夜を迎える段階で、魔法少女が二人いる状態を崩す為。一人になったほむらをまどかは助けずにはいられない→まどかが魔法少女になる事を選択すると言う公式を直ぐに導き出すトコロは全く持って機械的に答えを出すコンピューターの様でもある。
そして、ワル夜を迎える街は崩壊する事が確定していると言う。ほむらでなくても、家族が危機的状況に陥ればまどかが魔法少女になる事は仕方ない事とも言える。



杏子の死の事。
正直死ななくても良かったんじゃないかと思うが、気絶したまどかを抱えて戦闘するのは至極危険だとは思える。が、それ以上に、人の為に魔女を倒していた事を思い出した杏子の心中はどうだっただろうか。
使い魔を放置して魔女になるのを待ってから狩る、それはある意味人間を4・5人見殺しにすると言う行為でもある。その行為を思い出してしまった彼女にとって辛い事実、ある意味これも絶望とも言うべき現実であったかも知れない。
だからこそ父の、神父の様に、祈りを込めてさやかに突撃する様は、彼女の贖罪だったとも言えるのではないか。ソウルジェムをエネルギーへと変えて、杏子はさやかと共に爆死した。さやかを仕留めることが出来たかどうかは判断つかないが、これも彼女自身が選んだ道であり、QBの思い通りにしたくない(魔女化してエネルギーを搾取される)と言う彼女の意地でもあったかもしれない。



最終回へ。
今回改めて分かった事で、エクシ的にまどかの願いが確定した様な気がする。
それは「覚えている」と言う事。どんなに離れても、死んでも、魔女になっても、ずっと今までの事を、ほむらやさやかや杏子やマミの事を、今までにあった悲劇を覚えている、と言う事ではないか、と思う。
そして、その「覚えている」と言う行為が後の二周目のループで役立つのではないか、そう思えるのだ。それが二周目への「コネクト」ではないか。
実はこの番組を見ていて気付いたんだけど、単語となるソウルジェムも意味そのまんまなんだよね。シードも絶望の種と言う事だし。
そう言う考えで最後を見てみるのなら、OPの歌詞がそれを顕しているとも言える。


OP
交わした約束 忘れないよ 目を閉じ 確かめる
押し寄せた闇 振り払って進むよ

いつになったら なくした未来を 私ここでまた 見ることできるの?
溢れ出した不安の影を 何度でも裂いて この世界 歩んでこう
とめどなく刻まれた 時は今 始まり告げ 変わらない 想いを乗せ
閉ざされた扉 開けよう 

目覚めた心は 走り出した 未来を描くため
難しい道で 立ち止まっても空は 綺麗な青さで
いつも待っててくれる だから怖くない
もう何があっても 挫けない



つかもう、それ位しか希望が無いんだぜ(泣)
あー一周目完全に失敗だ。仕方ないから二周目に期待しようみたいな。
あり? どっかでそんな話を書いた様な……まあいいや(笑)

それじゃあ、ワル夜で何が起こるのか? 
推測ではあるけど、例えばまどかが変身しただけで魔女を吹っ飛ばす事が出来たり。公式設定では彼女の武器は弓矢と言う事になってるけど、その威力はナイト・オブ・ゴールドのバスターランチャー1000発分位の威力があって(笑)時空を捻じ曲げたりして大変な事になるんじゃないかと。
で、彼女自身その力を制御出来なくて暴走、んで時間の巻き戻し現象が起こる、と言う感じだと思われる。正直彼女自身がワル夜だとも言えるかも知れない(笑)


さて、次回からほむらの時間。ほむらは一体何者なのか? 
今後はそれが焦点になり、まどかとの交流で未来が変わるとも言えるかもしれない。