ダイアクロン追想記

俺の名は超高速戦闘タイプ!w

様々な話を聞いて仰天しているエクシであります。
ダイアクロンと言う玩具カテゴリーを皆さん知っているでしょうか。今現在ではミクロマンの方が有名ですね。現在でもマテリアルフォースと言う商品名でかなりの売り上げを得ているタカラ。マテリアルフォース(以下MF)ミクロマンシリーズは実はここ最近でリバイバルされたカテゴリーなので、昔のミクロマンとはある意味別物になっていますがサイズや縮尺は同様で、アニメ等の媒体に頼らない製品展開をしています。まあ、キャラクター玩具として色々出ていますけどね。ボトムズとかエヴァとか。
MFシリーズは以前のミクロマンとは別物と前述しましたが、昔のミクロマンはそれこそ私が赤ん坊の時(1974年〜1984年)に出ていた商品で、TV媒体に頼らない製品展開は男子達を夢中にさせました。その時の子供が大人になったこの時代にまた復活したと言うわけですね。それも昔の製品とは比べ物にもならない可動範囲で。MFシリーズはそれこそ人間が出来る動きを極限まで再現した優秀な玩具と言えるでしょう。例えて言えば美術のモデル人形。あれより動く代物なのです。美術の木人形より安価で手に入るので漫画家さん等もひょっとしたら玩具屋さんに買いに行くかも。更に言えばタカラはAHP(アクションヒーロープロ)を作っているので、より本格的な物を描きたい絵描きさんは購入するべきでしょう。正座できるのはあれくらいだし。
さて現在のミクロマンは良いとして、昔のミクロマンに話を戻しましょう。昔のミクロマンにはダイアクロンと言う玩具カテゴリーもありました。ダイアクロンミクロマンの玩具を練り直して作った、ミクロマンより少し小さいインチマンという製品が乗る為のマシンやロボットの玩具。つまりミクロマンダイアクロンは別カテゴリライズされるべき商品ではなく切っても切れない縁がそこにあると言う感じでしょうか。
ただ単にロボ玩具を売り出す為にサイズを縮小化した物だと言う考えもあります。ミクロマンが乗るロボ玩具もありましたけど、ミクロマン自体が10㎝位、それを乗らせる為の玩具が巨大になってしまう、巨大になれば価格が高くなると言う構図。ミクロマンのシリーズ以前は変身サイボーグと言うカテゴリーもあり、1/6サイズの30㎝人形はちょっとでかいと言う理由でダウンサイジングされました。つまり、
変身サイボーグ→ミクロマン→インチマン
と言った感じで子供が取り回しし易い方向に進化したと言えるでしょう。インチマンはその3㎝と言う小ささですが、どちらかと言えばそれが乗るマシンの為の玩具展開だと言えます。それがダイアクロンシリーズと言う訳です。
変形合体ロボットとそれを運用する為の基地、これがダイアクロンの基本構想であり、基地自体がロボットになる商品も数々ラインナップされました。その大きさは60㎝以上もの大きさを誇り、玩具至上ジャンボマシンダーに並ぶ巨大な玩具と言えます。変形合体ものにしても説明書を読まねば分からない程の複雑さがありましたが、その構造は他で真似出来るのはタカトク位だったと思います。バンダイの前身であるポピーはイマイチギミック少ないですし。
一応ちゃんとした物語が設定され、正義のダイアクロン隊と悪のワルダー隊が地球の未知のエネルギーを争奪すると言う物。やはりミクロマン同様、アニメ等の媒体に頼らない商品展開でしたが、かなり好評だったと言えるでしょう。1984年位になるとボトムズを初めとしたリアルロボットブームによりその人気も下火になり、タカラも商品の展開を玩具からプラモデルに移行した時だったと思います。そして、ダイアクロンの玩具の殆どは海外に渡り、新しい物語と設定を付け加えたトランスフォーマーシリーズとして生まれ変わったと言う事です。
さて、ダイアクロンシリーズがトランスフォーマーシリーズになるとアメリカでは馬鹿売れしました。馬鹿売れとは言いますが、結局の所日本とアメリカの国土の大きさ自体が違うので日本の売り上げデータは参考になりません。初期で生産した日本よりちょっと多めの生産数はあっという間にパンクし、どの玩具小売店でも品切れになる状態。更にTFのアニメ媒体を適用したせいか莫大な売り上げを記録した象徴的な玩具になったわけです。ここが今日のチェック。
考えてみればあれはダイアクロンの焼き直しなんだよねーと語ったのは私の友人MUさん。一歳年上の彼は当時のTFシリーズに唾を吐きたい位毛嫌いしていたそうです。だって元々日本の物がアメリカで我が物顔でまた日本に逆輸入されている現状なのです。
え、でも第一期シリーズで海外オリジナル商品はあるんでしょ? と聞いたら、
「いや、多分殆どTFの第一期シリーズにアメリカ独自の金型なんて無いと思うよ。コンボイのギミックを当時のアメリカが出せるわけが無い」
あれあれ? じゃ、TFを象徴しているサイバトロン総司令官すらアメリカオリジナルではないと言う事だ。これはまた随分な話ですね。何だかきな臭くなってきやがったぜ?(笑)
で、wiki等で調べてみると殆どの日本玩具が名前を変え色を変え、アメリカ独自で商品展開してますーって言うイメージで売ってやがります。当時のMUさんの怒りがちょっと分かってきた。そりゃねーぜ本当に。詳しくはこのページの下にある表を見てね。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%80%E3%82%A4%E3%82%A2%E3%82%AF%E3%83%AD%E3%83%B3
コンボイダイアクロン時代ではバトルコンボイと言う名称で、ウルトラマグナスはパワードコンボイ。こりゃ参った、殆どの名前が別の名前になっていますね。アメリカパッシングするつもりは無いけど、こんな日本玩具のリサイクルで莫大な利益を挙げているハスブロにちょっと殺意を覚えます。日本で玩具売るのは大変なんだぞコノヤロー。
第三期シリーズからロディマスコンボイと言う新しい司令官が参入、ファイヤーパターンのイカス奴でした。なけなしのお小遣いでロディマスコンボイを購入した記憶があります。その当時はファイヤーパターンがちょっとカッコイイと思っていた少年時代の私。そして、コンボイの後に出てきたロディマスの玩具はコンボイの玩具より優秀に違いない。その時開けた自分は、

うわぁぁぁぁああああああ!!
思わず悲鳴を上げてしまいました。膝が曲がらない、股は開かない、肘が曲がらない。動く箇所だけを列挙するなら肩が回って前習え出来るだけと言うスーパー駄玩具。コレの為に俺は……俺は小遣いを使ってしまったのか。余りのショックでそれ以来、ファイアーパターンと近年に渡ってTF玩具を買う気が起こらないと言うトラウマが出来ましたよ(笑)しかし、トラウマと言うのはいつか克服する物。多分第三期シリーズである「トランスフォーマー2010」はアメリカ独自で行った商品展開だからこの様な事が起こったのだと思います。つまり、この時にダイアクロンシリーズの様な優秀な新しい玩具の金型は無い。ここから先は推測なので話半分で聞いてね。
当時のハスブロが何とか頭をひねって第三期アニメの主人公メカであるロディマスを商品化させねばならない。しかし、今更タカラにお願いします、ロディマスを作ってくださいなんてどの面下げて言えるでしょう。兎に角何とか製品化させよう、と言う感じで大味でお粗末な出来であるロディマスが完成したと考えれば結構納得がいきます。金型があってもそれを進化させる様な玩具作りが出来ない。オリジナルで作っても退化した出来と、今までの売り上げは日本の玩具があったればこそと言う現実が常にそこにあったと言えるかもしれません。
大体ロディマスコンボイとか言ってるけどあれってコンボイじゃないよね、キャンピングカーって言うんだっつーの(笑)
さて、ちょっと書きすぎたのでここら辺で締めましょう。現状でも日本の玩具はアメリカより一歩も二歩も先を行っていると思います。もし貴方がTF好きだと言うなら、その出自をちゃんと確かめて、改めた認識によって玩具で遊んで欲しい。アメリカトイとか言っておきながら、結局は元を正せば日本の物なんて言う事が結構あると思います。TFの映画もやるとの事が発表されていますが、私は声を大にして言いたい。
元々はお前らのもんじゃねーだろ! この恩知らず!
例えラングレーに睨まれたってそう言うぞ。もう少し日本玩具に敬意を示して欲しいもんです。また、どの玩具を誰が作ったのかと言う事を巧妙に隠す事は許されないと思います。今海外で商品展開しているトランスフォーマーラシックスは日本人の玩具デザイナーが関わっているという噂もあります。情報社会である現在で、商品情報を公開せずに売る。誰が作ってどういった経緯で玩具が作られたかと言う事を明示して初めて、その商品が生きていくのではないでしょうか。アメリカのコアなファンは日本人が作ったトイが優秀だと知っているはず。しかし、製品元は自国で作った物だとして売りたい。日本人が作ったんですよって書けば売れるかもしれないけど、日本人の技術にアメリカ玩具が勝てないと言う現状を晒したくない。そんな勝手な製品元の思惑に腹が立つ今日この頃です。皆さんはどう思いますか?
それではまた〜。