デザインは個々のイメージに依存する?

最近横着してないか? と自問自答しているエクシですよ。
でもさでもさ、この文とか編集したり注釈付けたりするのって結構大変なんだよ? と、言い訳してみたい(笑)今日もそんなに注釈付ける必要無かったりして……。そ、それではどうぞ〜。


宇宙の騎士テッカマンブレード 「ラダム再び」編 第3話
心を持たぬブレードの復活、それはラダムの新たな侵略計画のほんの始まりにすぎなかった。ノアルは早速ソルテッカマン部隊を出動、ブレードを阻止しようとする。しかし不安の隠しきれないノアル。
「勝てるのか……? 一人でラダムを退治しちまったあいつによ……」
一方、スペ−スナイツ本部でもスクランブルの中、フレイルが一本のショックな知らせを受けていた。祖父が(コミュニティの長老)死んだ。しかも友達であるアレフ(少年テッカマン)に殺されて……。そしてそのアレフはアキに!
込み上げてくる怒りと哀しみを必死に抑え、フレイルは現在の事態を打開すべくアキの探索、そして祖父とアレフの解剖を提案する。驚く一同を尻目にフリーマンもその意見に同意、フレイルと共にコミュニティに向かう。一方アキはペガスを駆り、逃げる様にコミュニティを離れていた。まるで自らの犯した罪から逃れるかのように……。行き先も宛もなく、只彷徨う。
復活した白い悪魔を倒すべく出動したソルテッカマン部隊。だが彼ら程度にかなう相手では無い。あっと言う間に第一陣は撃破され、ブレードは居住ブロックへと進む。このままではブレードは本当に人類の悪魔となってしまう。ノアルは医療ブロックをORSからブロックごと分離、被害を最小限に止めようとする。例えテッカマンでも過去大気圏に自由落下したあとはダメージをうけていた。その効果を期待しての行動だ。さらにノアルは自由落下中にこのブロックに新開発の超フェルミオンミサイル(注1)を撃ち込もうとしていた。
「これだからいくらチーフの頼みでも軍にゃ戻りたかなかった(注2)んだ」
自らの友を自らの手で葬らねばならない皮肉に怒りすら覚えるノアル。そして呟く。
「許せよ、Dボウイ!」

 一方コミュニティに飛んだフレイルとフリ−マンは、少年テッカマンと長老の遺体をチェックするが、何故かエビルの遺体や異星人テッカマンの時の様にラダム虫の存在が確認出来ない。これによりフリ−マン達は今回の少年の発狂がラダム虫と関係無く、むしろ同時刻に異変を起こしたブレードに関連があると結論付ける。だが、そのとき基地からの報告でノアルの作戦を知ったフリ−マンは焦る。発狂のカギがブレードだとすれば、今彼に余計な刺激を与える事は危険だ。
「いかん! 今ブレードに余計なエネルギーを与えては!」
だが、一足おそかった。ミサイルの反物質エネルギーを吸収したブレードは激しく光り、そして……。
その瞬間にコミュニティの悲劇が全世界規模でよみがえった。ブレードを一種のアンテナにして全世界の素体テッカマンが一斉に発狂、一大暴動がおこったのだ。地上で、ORSで、月で、全太陽系規模でDボウイの悲劇がおこりつつあった。そう、これこそがラダムがDボウイをつけ狙った理由だった。ラダムの今回の目的は征服でなく全人類抹殺だったのだ。ラダムは人類がテックシステムを破った事を知り、それにより人類が逆にテッカマンのノウハウを盗んで彼らの母星に攻め込んでくるのではないかと恐怖を感じた。そしてそうなる前に対抗策として人類抹殺プログラムの入ったクリスタルをDボウイの体に植え込み、それがついに発動したのである。
そしてコミュニティでも、フリーマンとフレイルが発狂した素体に追われ危機に晒されていた。エアバイクで必死に逃げまどう二人。その間もDボウイは地上へと落下していく。衛星軌道を回転し、地上へ。
一方、スペースナイツ基地では、ペガスⅡの反応をDボウイとアキがかつて住んでいた浜辺の家から探知した。だがフリーマンとは音信不通、ノアルに連絡する。その報告を聞きノアルは慌てた。Dボウイが今の軌道で落ちていけばその近郊に落下するのだ。そうすればアキと鉢合わせ、下手すれば二人で戦闘状態に陥る。自らの失策が招いたこの問題にノアルは自らの出撃を決意する。
「アキにDボウイを殺させる様な真似はしない! 殺すなら俺自身の手で!」
そしてそれを知ったミリーもブルーアース号でチーフ探索に向かう。一方、ジャングルを逃げまどうフリーマン達。猟犬の如く迫る素体達。
その頃アキはDボウイと二人で過ごした海辺の家にたどりついていた。世界中で起きている危機も知らず。愛する者に迫り来る危機も知らず。只、幸せだった頃の夢に浸る。二人がようやく手に入れた筈の安住の場所。アキの目にそんな二人の生活がよみがえる。一人テラスで佇むアキの寂しい姿。だが、危機はそんな彼女にも確実に迫りつつあった。
一方フリーマンとフレイルは最大のピンチに陥っていた。乗っていたエアバイクも破壊され、素体テッカマン達に囲まれてしまったのだ。囲む彼らのほとんどをフレイルは知っていた。だが今の彼らは意思の無い破壊マシーンに過ぎない。恐怖におののくフレイル。そして飛び掛かる彼らに、フレイルは思わずラダムニードル銃(注3)を発射した! 吹っ飛ぶ素体テッカマン。だが、彼らは恐れもせず次々と襲い来る。その時、上空からミリーのブルーアース号が救援に駆けつけ、干渉スペクトル波を浴びせる。間一髪救出される二人。
浜辺の家で独り、幸せな日々を思い起こすアキ。だが戦いの渦はそんな彼女を逃しはしなかった。発狂したテッカマンがここにも押し寄せてきたのだ。ラダムの呪いが、二人の思い出を壊し去っていく。だがアキは、前回の少年テッカマン殺しの痛手からまだ回復していなかった。
「もう、誰も殺したくない。もう、何もしたくない」
アキは無抵抗のまま素体テッカマンに殺されようとしていた。迫る素体の凶刃。その時、突如遥か上空からDボウイが落下。海に激突したショックで激しい水柱が上がる。その地響きで間一髪、素体の凶刃はアキを逸れた。しかし、素体テッカマンは再び立ち上がり迫ってくる。そしてアキに向かい、その首を締めつける。全てが真っ白になっていく。遠くでDボウイの声が聞こえる様な気がした。だが、その声は意思の無い雄叫びだったかも知れない。
ふっと素体テッカマンの力が抜ける。そして倒れつつテックセットアウトする素体テッカマン。その後ろに銃を持ち、立つシルエットは……フレイル、そしてミリー。ブルーアース号でようやく辿り着いたのだ。
自らが負うべき試練からあくまでも逃げようとするアキに怒りのフレイルは無理やりテラスにアキを引っ張って行き、ノアルとブレ−ド死闘を見せつける。目の前で愛する者と友人が闘う様を。
「やめてぇぇぇっ!」
今やブレードを中心に全世界はパニック状態だ。素体テッカマンの暴動は今も数多くのDボウイを作っている。そう、素体テッカマンの中には知らない内に肉親や兄弟を殺している者もいるだろう。
「私も殺したわ、友達をこの手で! それでも貴方は逃げるの? どこへ逃げるの! 逃げれるものならいくらでも逃げなさい。けれど、逃げた先で貴方は見るのよ、数多くのDボウイたちを!」
と、無気力なアキをフレイルは責めつける。だが、アキはまだ……。
ノアルはついに最期の賭けにでた。大気圏突入の際に破損したブレードの肩のボルテッカ発射口にソルテッカマンのエネルギーを暴走させ放り込み、内部で対消滅を起こさせ、破壊しようというのだ。ノアルは機体をブレードにしがみつかせ、脱出後にソルテッカマンを爆破。フェルミオンのタンクとブレードの対消滅が起こりまばゆい光が辺りを照らす。アキの目の前に落ちてくるブレードのランサー。
しかし、Dボウイは無事どころかブラスター化し、その圧倒的な力で異空間を作り出す。ついにラダムの人類抹殺計画の全てがベールを脱ぐ。心を持たぬブレ−ドを中心に現れたそれはゲートとも言うべきワームホール(注4)であった。
Dボウイ自身が一種のホワイトホールとなってその異空間の奥から地球を破壊すべく赤色星(注5)を出現させようとしているのだ。これが出現すれば地球は、いや太陽系自体が消滅する。
今や人類の運命は風前の灯火だ。果して人類の運命は……。そしてアキは復活を遂げることができるのだろうか。


(注1)超フェルミオンミサイル……第一次ラダム戦役にて功を焦った連合軍がORSごとラダムを撃滅しようとして開発した物の改良型。当時はロケット程の大きさだった。今回はどの位の大きさかは分からないが、改良された分ノーマルテッカマンボルテッカ並の威力を持っていると推測される。

(注2)軍にゃ戻りたかなかった……どうやらこの第二次ラダム戦役とも言える以前に、ノアルは軍に復隊しているようだ。堅苦しい事が嫌いなノアルにとって連合軍は至極居心地が悪い場所だっただろうが、スペースナイツチーフのフリーマンはノアルに軍に戻ってもらい、スペースナイツと軍の間で強力なパイプを確保したかったのだろう。しかしこの3年後の「プラハの黒い九月」で最高機密をスペースナイツに漏らした事で失脚。准将まで登りつめたが軟禁されてしまう。

(注3)ラダムニードル銃……ラダム獣の爪を加工して銃弾にした物。強固なテッカマンの外殻と言えども、ラダム獣の爪で負傷しているDボゥイを見るからに一応の効果はあるようだ。ランスのアーマーにも傷を付けた事がある。アーマーを持たない素体達にとっては致命傷を与える事が出来る武器だろう。

(注4)ワームホール……時空のある一点から別の離れた一点へと直結するトンネルのような抜け道を指す。もし、ワームホールが通過可能な構造であれば、そこを通ると光よりも速く時空を移動できることになる。

(注5)赤色星……ラダムは太陽を白色矮星の代わりにして赤色星を送り込み、新星を起こそうとしている。赤色星のガスが白色矮星に送り込まれ、それがある一定を越すと新星と言う現象が起こる。超新星よりも規模は小さいが太陽系を丸ごと潰す威力を持つことは確実であろう。前作テッカマンでもこのようなSF概念を作品中に度々散りばめていた。


因みにブレードⅡの主題歌、エンディングは下記の通りなんですが……
「REINCARNATION」(作詞:有森聡美 作曲:工藤崇 歌:奥井雅美
「It's DESTINY 〜やっと巡り会えた〜」(作詞:有森聡美 作曲:工藤崇 歌:奥井雅美
「Live alone 千年たっても」(作詞:有森聡美 作曲:工藤崇 歌:奥井雅美
多分このミッシングリングの主題歌になる予定だった物だと思われます。だってⅡと全く噛みあわないタイトルばっかりなんだもん。前作Ⅰの事(前半(何も語らずに戦うDボゥイ)と後半(肉親・仲間を手に掛けて終わる運命)で主題となる曲が当てられている)を考えると全然合いませんね。作品をそのまま変えてしまったあかほりに怒。次回、文字通り転生するDボゥイ。復活のブレード最終話に御期待ください。
それではまた〜。