第2話 パルサバーンの秘密(脚本:鳥海尽三 作画監督:多賀一弘)
月面に不時着したマリンを発見したのはブルーフィクサー所属隊員、ジャック・オリバー・北斗雷太・ジェミー星野の三人が乗る宇宙艇バルディプライズであった。地球外技術とのファーストコンタクト、しかしそれは非情な侵略者かも知れない。油断は許されなかった。既に木星のバーナード基地が襲撃され全滅に陥いり、マリンが乗るパルサバーン回収中のその時ですら火星探査基地が襲われていたからだ。
奇跡的な生還を果たしたアフロディアだったが、特に命令違反を咎められる事も無く任務に就く。次元嵐を受けて太陽系に漂着した亜空間要塞は軽微な損傷を受けていたが、格納庫内の移民宇宙船を二隻失った程度だった。実はこの移民船が地球の施設二箇所を全滅させた原因だったのだ。それを知って改めて未知の星に先住民がいる事を確認するアルデバロン上層部。
地球では国連特殊組織ブルーフィクサー(BFS)の手によりマリンの取調べが行われていた。厳しい詰問、脳波探査装置による取り調べはほぼ拷問に等しい物だった。BFS長官月影剛士は一刻も早く原因を突き止めるべく焦りを感じていた為、マリンの事等気にもとめなかったのだ。マリンの脳が異常を来たす寸前に科学者エラ・クインシュタイン女史により取り調べは中断される。クインシュタインは科学者と言う地位でありながら長官と同等の権限を有する。彼女がマリンのパルサバーンを解析した結果、彼らの技術は明らかに地球側を上回ると言う事実だった。愕然とする月影。ジェミーは監禁されているマリンに少なからずの興味を持つ。その真っ直ぐ過ぎる目に強烈に惹かれたからか。気晴らしに外の空気を吸った方が良いと勧められるマリン。
「馬鹿な……そんな事をしたら放射能が……地球では外気が吸えるのか!?」
窓を開けると、鉄格子ごしではあるが美しい海と青い空が目の前に広がる。S−1星で果たせなかった父の夢が今ここにある。いつまでも外を見つめ、ずっとむせび泣くマリン。
遂にアルデバロン軍の侵攻が始まる。BFSの二大主力の内の一つ、キャタレンジャーは未知の敵の対抗策としてパワーアップ改造を施しているので動かす事が出来ない。もう一つの主力、バルディプライズで出撃するしかないオリバーと雷太は初めて敵の姿を目にする。ジェミーと共に司令室に来たマリンは敵を目の当たりにして警告する。このままでは二人が危ない。同等の技術を持ったパルサバーンなら対抗出来るかも知れないが、パイロットがいない。マリンを戦闘機に乗せる事は捕虜を逃がす事になるかも知れない。月影は判断を迫られる事になった。
透明円盤と名付けられた敵を迎撃しようとする二人だったが、攻撃が一切当たらない事に驚愕する。円盤は亜空間と呼ばれる三次元とは異なる空間に攻撃される寸前に退避するからだ。こちらの攻撃は当たらず、敵の攻撃は当たる。絶体絶命の二人。通信で対抗策が無い事を知ったBFSは遂にパルサバーンを出撃させる。今地球の主力であるバルディプライズを失う訳にはいかない。ジェミーとクインシュタインの要望が月影を動かす。マリンはパルサバーンを駆りバルディプライズの危機を救った。戦闘指揮を執っていたアフロディアはマリンが生きていた事を確認すると、その闘争心を燃え上がらせるのだった。バルディプライズを救ったマリンは基地内ならば自由行動が許される事になった。しかしすれ違うオリバーと雷太からは辛辣な言葉を投げかけられる。改めて自分が地球側の人間でない事を確認するマリンだった。

☆エクシ感想……最初の攻撃は実は事故だった事に驚きます。移民船とか言っておきながらあれはミサイルにしか見えないです。しかしマリンは天性の女殺しだなぁ(笑)
何とか一ページで抑えた。まあ世界観をやらなきゃならないので一話は二ページって事で長いですが読んでくださいね。そう言うわけで今日はここまで。
それではまた〜(+_+)ノシ