鎧もので思うこと

どうしてこうなった?

烈火のリョウ撮ろうと思って時間が無いエクシです。
なので今日は鎧ものに関してつらつらと書いてみる。
鎧もの、装着ものと言うのはどんなジャンルでしょう?


1.美男子が一杯出てきて友情を育んだり、ライバルと熱いバトルを繰り広げる番組
2.主人公がアイテムで変身、カッコイイ鎧を装着する変身ヒーローであること
3.序盤で登場した敵はライバルキャラであるが、基本的に味方候補になる場合が多い


大体こんな感じかな? 一応、逆転ものとして女の子が装着変身してバトルを繰り広げる「銀河お嬢様伝説ユナ」とかもあるけど、今回はその話は無し(笑)
考えてみれば、最近の仮面ライダーも美男子、と言うかイケメンヒーローと言う感じであり、変身するライダーは改造人間ではなくアーマーを装着する者達になっている。改造された(昭和ライダー)、若しくはライダーになってしまった(クウガやアギト)人達からすると結構ストレスないよな、アーマーライダー達は。そしてイケメン同士で戦いあう、と。そう言う考え方であるなら、平成仮面ライダーシリーズも「鎧もの」としての一ジャンルなのかも知れない。
まあ考えてみれば元祖鎧ものは宇宙刑事の様なメタルヒーローシリーズだけど、ここではアニメーションで行ってみよう。


話が逸れた。自分が知ってるアニメ作品は大体下記の感じ。
86年10月 聖闘士聖矢
88年 4月 鎧伝サムライトルーパー
88年 4月 超音戦士ボーグマン
89年 4月 天空戦記シュラト
91年 4月 機甲警察メタルジャック
92年 2月 宇宙の騎士テッカマンブレード
92年 5月 スーパービックリマン
95年 4月 獣戦士ガルキーバ
96年 2月 勇者司令ダグオン
96年 2月 超者ライディーン
大体こんな感じじゃね? これ以外で鎧で変身してイケメンなアニメーションあったら言ってください。修正します(笑)気が付いてないだけでまだまだありそう……。
今日はこの中から三つ代表的なものを選んでくっちゃベリます。



OP評価……作画としてもよく出来てはいるが、変な踊りが微妙。しかし特徴あるシャウト系の歌は視聴していた当時の少年達にとってよくカラオケの締めに皆で熱唱する傾向がある。

この時代にしてはまあまあなもの?
さてまず聖矢。今尚も人気のあるこのシリーズ。最近では聖闘士マイスシリーズで結構な売り上げをあげているらしいが、放送当時は聖衣のデザインが微妙で「主人公達の頭が動物に喰われている」とか「スチールは聖闘士じゃない」等、初期デザインに注文を付けまくった玩具会社には非難轟々だったと言う。当時発売された聖闘士シリーズは黄金聖闘士まで発売されエクシも主人公達の聖衣を買ったもんである。レオだけはまだ実家にあるはず(笑)その下地があったからこそ、現在のマイスシリーズや装着変身、そしてフィギュアアーツやアーマープラスがあるのだ、としみじみ思います。


OP評価……サンライズが担当した割にはかなりおとなしい印象で盛り上がりに欠ける。作画にしても問題は無いが可もなく不可もないOPであると言える。
次にトルーパー。老舗のサンライズが聖矢に対抗して出してきた作品です。どうでも良いがトルーパーといえばこれなんですよね。実際はアーマードトルーパーから来たもんだと思ってます。シリーズ構成が高橋先生ですし、キャラデザも塩山さんですからね。

なんぞこれ?
さてこの時になると声優人気が凄い事になった。NG5と呼ばれるトルーパー声優の面々がライブなど、マルチに活動を行った事でかなりの人気を博した。しかし実際にその売り上げはレコード会社や所属プロダクションにいくだけで、アニメへの制作費には余り関係が無い。つまりアニメ会社はスポンサーだけが頼みだった訳ですな。でも当時のタカラはそのお仕事の手を抜きに抜きまくった。余り出来の宜しくない物を作ったのだ。超弾動シリーズ。胴体内にバネを仕込み、そのバネで敵を弾いたり、手のロック機構を使って相手に絡みついたり……と今尚も弄っても面白くも何とも無いモノを作ってきた訳だ。
更に視聴率がかなり低かった。要するにこれは購買層、視聴層の読み違いだ。人気があるのは大体女子、それも10代から20代の方々。しかしスポンサーにしろアニメ製作会社にしろ、これを見るのは「小学生位の男子」だと思ってしまったのだ。この読み違いは結局、打ち切りと言う苦い結果で終わる事になる。



OP評価……一期のOPのクオリティの高さは異常。正直三作品の中で一番際立っていると思う。特にサビ部分で八部衆達が次々と技を繰り出している所と歌を合致させるタイミングは凄まじいの一言である。が、二期OPは制作費の関係から新規動画は殆ど無い。
鎧もの第三弾。天空戦記シュラト
タツノコ黒歴史と言われている作品でもある。つかタツノコだって知ったの最近です。ゴメンなさい(笑)いっそタツノコVSカプコンに出て欲しい。
シュラト。密教インド神話を舞台にした天空戦記。子安武人さんがレギュラーを演じた初の作品でもある。主役の関俊彦さんは今尚モモタロス役で大人気でもある。

勘弁してください
さて、シュラトの1クールと2クール自体はかなりの高作画で有名だが、3クール以降になると止め絵や口パクも無しの作画、つまり紙芝居状態が目立つ事になった。これは3クール以降から海外への外注が増加したせいである。要するに制作費が1クール2クールで使い過ぎたのかも知れない。だからそう言った予算関連の話でのミスであり、作画の急激な悪化さえ無ければひょっとしたら名作になっていたのかも知れない。因みに作画が悪化、止まっているアニメの事を作品のタイトルから「シュラってる」と当時言われていた(泣)修羅場ってるとも言うかも知れんね。
当時、人気を博した聖矢が終了し、バンダイは味を占めてシュラトで二番煎じを狙う。しかし、聖矢シリーズのノウハウを全く活かせず、出した商品はプラモデル、玩具化は全く行われなかった。これはどうも当時、バンダイの馬鹿社員が「最近はミニ四駆が流行ってるから、それと連動する商品を」と言う事でプラモデルと言う媒体が選ばれたらしい。しかし実際に出来上がったプラモは、デザインからして全く動かず、ミニ四駆との連動にしてもミニ四駆自体は別売り、誰もシュラトの商品で遊ぶ事は無かっただろう。
三クール以降からの作画の荒れは確かに酷いモノがあった。止め絵やバンクの使い回し、正直エクシですら見限った作品でもある。しかし打ち切りが決まっても最終話だけ菊池通隆氏が作画監督をした事だけは評価に値するのではないか。
打ち切りの要因に「宗教団体からのクレーム」等があるらしいが、根も葉もない噂。ただ単に視聴率とスポンサーの意向である。この作品以降、バンダイは「超者ライディーン」まで鎧ものには手を出さなくなった。旨みが無いと思った、と言うか自分の仕事ではないと思ったのかも知れない。

総合的に思う事だけど、結局鎧ものと言うか美少年アニメと言うモノが、子供の男の子が見るはずなのに、いつの間にか視聴対象が女の子や20代の女性にすりかわっているのである。男の子が買うべき玩具を女の子が買うだろうか? 正直、買うのは10人に一人位だろう。それも作らずに、弄らずにコレクター商品として買っただけの玩具やプラモデルだ。どちらかと言えばイラスト集と言った本のモノが欲しい処だと思う。

結局、鎧ものと言うモノは少年漫画や玩具会社から初めて生まれたモノであるはずなのに、いつの間にか女性達のモノになっていった。時代的な必然であった。しかしそれを読みきれない玩具会社があった。そして製作会社は打ち切りと言う結果を得る事になった。
鎧ものと美少年、玩具と女性ファン。その両者の意見が合致する事は、まずない。

「……じゃ美少年じゃなく美少女にして鎧もの出せば売れるんじゃね?」
「どアホ。武装神姫クイーンズブレイドがもう出てるだろ」
今ならMS少女とか出しても売れると思います。と言う感じで今日はここまで。
それではまた〜(*_*)ノシ