メカデザイン1/1 大河原展 における小旅行 後編

はるばる来たぜ新潟へ

さぁ、覚えている内に書いちゃうよ。
朝6時頃起床。朦朧としながらご飯を食べる。そして距離を稼ぐ為に出発。
しかしまだ完全に目覚めた訳ではなく、かなり朦朧としている。
距離はまだ130キロある。でも事故っては意味がないのでまた仮眠。今度は30キロ走った場所にあった新しいセブンイレブンだ。何と新しいせいかトイレがウォッシュレットありだ。豪華だなぁ。
起きてみたら丁度登校時間なのか、学生がわらわらいる。二時間程の仮眠だけど、今度はしゃっきりしてきた。
三時半頃に山中のセブンイレブンで二時間半程寝て、更に二時間寝たから四時間半程の睡眠時間。
正直睡眠時間が足りてるとは言い難いが、時間も押してる事だし直ちに急行する事にした。
二時間で100キロ下道を走る、とは結構難しいと思ったが何とか出来た。
丁度開館時間10分前に新津美術館へ到着〜。
髭とか剃って身なりを正して美術館へゴォウ。

さて、美術館の構成いくぜ。自分学芸員だからチェック厳しいよ?(笑)
一階が受付兼ミュージアムショップ。そして常設展示?の場所にプラモコンテストなる企画。
二階は吹き抜けに階段、その傍らにミュージアムカフェ。そして吹き抜けを中心にして第一展示場と第二展示場の二部に分かれて大河原美術展が開催されていた。階段途中にプラモ屋さんとかに置いてあるドデカガンダムシャアザクが。それと写真撮影が行えるとの事だが、触っちゃ駄目ってのも結構辛いもんがあるなぁ(笑)

まあそんなの無視してベタベタ触りまくってる若者達もいたけどね……。

とりあえずメインディッシュは後にして一階のプラモコンテストを見てみよう。正直、この展示は大河原展には直接的な関係は無い様だ。しかし展示してある内容はガンダムボトムズダグラムザブングルレイズナーとまさにそれに合わせた構成になっている。コンテストと言う事もあってか、展示の説明員さんからどれが一番良かったか、の投票カードを貰う。一人に付き一回、一品だけ。「いつもあなたが」と「オーガワラスペシャル」で迷ったが、ここはやはり大河原展に合わせているのだからガワラSPで投票してみた。

プラモコンテストを出て二階の展示へと。
時代毎に構成された展示なのか、まず大河原先生の経歴とかの説明をボードで見る。
子供服とかのデザインもしてた事あるのか、と初めて知る事も多々あり。

そう言えば改めて知ったのだけどタイムボカンメカブトン・ドタバッタン・クワガッタンは中村光毅先生なんだよね。そう言う意味では、中村先生は大河原先生の先輩と言う事になる。
そう言えば、初期の大河原作品には、特にタツノコ系は両目があるデザインのガイコツとか動物とか虫とかのモチーフ作品が多い。あ、でもガイコッツは目が繋がってるか(笑)
ガッチャマン時代と言えば1972年。マジンガーと同年代。そしてエクシにとっても(笑)
そんな時代だからこそ大河原先生のデザインに憧れるのかも知れないね。

さて、一番最初に目を引くのは1/1ヤッターワンの鼻面(笑)
横にある紐を引くと鼻の上にあるベルがちりんちりんと鳴ったりして面白い。
ガッチャマンで敵デザインを担当し、ゴーダムでメイン、ヤッターマンでもメインデザイナーを手掛ける。
そしてギャグキャラ関連からヒーローロボへと変転していく。ダイターン3とトライダーG7。ザンボットは大河原先生は変形案だけを提示したからあまりイラストは無いが、ダイターンと肩を並べているイラストは一点あった。
次のブースに行くとドデカイヒートホークがお目見え。7メートルもの巨大な斧が地面に突き刺さっている、と言う感じの展示。コレ、設営するにゃ学芸員が手出せない状況だろうな、と本気で思った。もし自分がここにいたらマジ手出せないです。業者任せです。しかし倒れたら洒落にならんな、この展示。
さて、ガンダムイラストは大体見た事あるものばかり。ガンダムVSガンダムガンダム顔ばっかりイラストでどれがどれだか分らなくなって見たり。
そして第一展示場の最後はザブングルダグラムで締められていた。ザブングルよりもダグラムの方がイラスト的には多かった様な気がする。つか、ザブングルイラストって結構無いよね、大河原先生。と言うか、ダグラムの仕事で手一杯だったのかも知れん。

そう言えば展示されている品にソルティックのデュアルモデル、ザブングルのクローバー玩具があったけど、何故かザブングルの銃がソルティックの腕に備え付けられてるのはわざとなのかねぇ(笑)

そして待ちに待ったボトムズ展示! 
まずはコゴローさんの実物大ボトムズ写真がお目見え。1/1が題材とは言え、さすがに実物大ドッグはここに持ち込めなかった様です。つか、置いたら床が大変になるし腕だけとかでも大変な事になる事請け合い〜。
ボトムズイラストも勿論見た事あるものばかり。でもこう接近して見てみると、原画の良さと言うか筆の使い方とかグラデの描き方とかが見えるのが嬉しいですね。自分絵を描かないから偉そうな事言えないけど、絵描きさんが見たら感激レベルだと思う。


そう言えば展示の範囲でおおよそだけど、大体10メートル四方の展示スペースを二つ繋げた感じの長方形が展示会場の印象だ。その長方形を二つ、全部で二部構成にしている感じ。その中でボトムズは力の入れようが何か違う感じがしたのは気のせいじゃないはず。四つあるブースの一つを丸々使ってる感じなんだもん。やはり大河原先生の中でボトムズの存在は大きいのだな、と改めて思った。

ボトムズの中継ぎにZシリーズやGガンダムのイラスト、レイズナーも数点あった後の最後は勇者シリーズの玩具や年表、そしてガンダムオリジンや原点回帰と称したガンダムのイラストを数点で締めくくられていた。
そしてもう一回、また一回と三回回って気が済んだのか、展示を後にする。


さて、思った事は色々。まず学芸員としてと言うより玩具好きとしては、参考としての造形物の展示がなっていない、と感じました。やまとのタコとかすっごいセンス無い飾り方しとったわ。動かし方が分からないのか、壁とかに寄りかかってたし。まあ学芸員が皆が皆玩具好きな訳ではないからこれは仕方ないとして。

それと、第二展示場の壁植え込み型のガラスケースの展示が結構おざなりだった気がする。
少し離れて正面から見れば中央に展示物、その両側の部分は間仕切りで遮られているが、展示物に近づいて展示物の両側横を見るとスカスカ、何にも展示してない事が分かるのがちょっと頂けない感じ。そこは更に間仕切り壁でどうにかするか、布を垂らして見えなくするかした方が絶対いいのに、と思った。や、これは学芸員視点ですけどね(笑)
あと、一番空しいと思った事が一つあるのだけど、バンダイ製品のモノが殆ど無い事。
せいぜいあると言えばウラシマンプラモのマグナビートルとマグナチョッパー位だった様な気がする。そしてHPを改めて見てみると、協力に参加している玩具会社は「やまと」と「シーエムズコーポレーション」だけ。コトブキヤもいたかな。何を協力したのか分からないけど。

つまり大手であるバンダイが列挙されていない。タカラトミーもそう言えば無いが、デュアルモデルや勇者シリーズの玩具もあるから何らかの許可は取っていると思う。
不思議な事だと思う。バンダイと言えばガンダムガンダムと言えばバンダイと言えるほど大河原先生にお世話になっているはずなのに、ガンダムのプラモは一点も無かったのだ。ガンダムのプラモが大勢あれば、先程のスカスカデッドスペースだって全て埋まるほどのモンがあるだろうに、でも一点も無いのだ。とても、とても不思議な事だと思う。
勿論この展示は「絵」がメインなのだから造形物が大挙するのもどうかとは思う。
でも企画参加、協力を全くしてないってのはどう言う事なんだろうか。
……邪推してもいい事は浮かばないのでコレ位でやめてとこう。


まあ何にせよ、大河原先生の原画を実物で見れる、と言う幸せは一度でも良いから体験しておく方が良いと思うのです。三回回ってもまだ足りねぇ、と思う処だったんだぜ、自分。
後、今回の「for1/1」の図録も売っていたり。ポストカードやクリアファイルもあるよ。ちょいとお値段高めだとは思うけど、図録だけは絶対に手に入れておく事をお勧めしたいです。

そして美術館離れた後は新潟に二店だけある万代書店系に行って見る。相変わらずすげぇ品揃えだと思った。MGZガンダムver2.0が何か欲しくなって来た自分。そろそろ嫌いなMSを克服する時がキタのかも知れない。
そして六時間掛けて高速を突っ走り、無事帰宅しましたとさ。
と言う事で今日はここまで。それではまた〜(+?+)ノシ