テッカマンとは

さて、忙しくなってきやがった!


フェルミオン
 次世代エネルギーとして注目されつつあるのがフェルミオン、つまり反物質エネルギーである。物質と対消滅する事で膨大なエネルギーを得る事が出来るこれは様々な運用が可能であり、兵器転用が容易である他、他天体へ進出するのに必要不可欠な技術だと目されている。
しかしフェルミオンと言うこの物質は余りにも不安定な物で、生成するには巨大な粒子加速器が必要であり、使用出来るのは未だ軍の一部である研究機関でしか扱えない。フェルミオンで稼動するマシンにしても、一つ間違えば膨大なエネルギーが放出される事故が起きる可能性を考えると、メンテナンスや補給にも非常に気を使わねばならず、今後一般の社会に使用されるには事故防止の為の研究が不可欠となっている。


☆戦闘体テッカマン
 科学技術の進歩は強力な攻撃力と防御力を兼ね備えた兵器を生み出してはいったが、結局戦闘中と言う非常時、複雑な情報が入り乱れる状況の中で、未だ人間の判断力を越える程の人工知能やコンピューター等と言った物は誕生しなかった。
 人間の持つ優れた状況判断や臨機応変に戦況に対応出来る能力、そして強靭な防御力と驚異的な攻撃力、それらを融合させた究極の兵器。異星体ラダムのテクノロジーで生み出されたそれは、テッカマンと呼ばれた。


☆テックセットシステム
 テッカマンとは人間、または異星生命体を外骨格構造へと変化させ、必要なパーツを鎧の様に各部に装着させ、どんな環境にも適する戦闘体を生み出すシステムの事である。その瞬間変身システムは俗にテックセットと呼ばれる。このテックシステムには、予めテックシステムによってフォーマットされた生命体と、水晶状のシステムボックスであるテッククリスタルが必要不可欠となる。テックセットには「テックセッター」と言うボイスキーが発動の条件であるが、本人以外の音声でも発動は可能である。
 フォーマット化された生命体がシステムボックスを使用すると、その体内に蓄積された未知の物質テクスニウムが放出、システムボックスからは同じく未知の元素ディゼノイドが開放され、これらが反応(ある意味化合)する事によって生命体の表面に強靭な外殻が形成される。強靭な外殻が形成されるのと同時に、ディゼノイドの一部は体内に侵入、神経細胞であるニューロンに特殊な作用を促す。この工程でその生命体の筋力や反応速度は通常の数十倍にまで加速する事が可能となる。これらの強靭な外殻を纏った状態は、俗に素体テッカマンと呼ばれている。
更にその外殻の各部に装着される鎧の様な物(背面の高機動バーニア、ボルテッカ射出口やアーマー等と言った機械パーツ)は、システムボックスの光=物質変換機能によって形成され瞬時に組み込まれる。この最終工程を経て生命体はテックセットを完了し、戦闘体テッカマンへと変身するのだ。
テックセットを短期間に集中して行うと、体内に蓄積されたテクスニウムが著しく減少する。テクスニウムが減少すれば、神経細胞ニューロンに不完全な作用しか出来なくなり、神経細胞の崩壊と言う結果を招く。つまり、テッカマンが存命する為には、定期的にテクスニウムを補充しなければならないのだ。連合地旧暦192年の現段階において、テクスニウムの補充法は未だ確立されていない。


☆干渉スペクトル光
 テックセット時においてその変身を阻害する効果を持つシステムがある。それが干渉スペクトル放射装置である。この水晶状の物体から放たれる光は、テックセット中の対称者を阻害し、更に対象者が所有するクリスタルを破損させる働きがある。これはラダム自身のテクノロジーであり、ラダムの規律に反したテッカマンに対しての制裁に用いられるシステムだと推測される。干渉スペクトル光はテックセット後のテッカマンに対しては無害だが、干渉光をエネルギー弾に凝縮して射出、テックセット後のテッカマンに命中させる事によってテックセットを強制的に解除する研究が、スペースナイツによって行われている。