第一次ラダム戦役

ekuseidcharge2011-12-23

テッカマン武装
 戦闘体テッカマン武装は意外に簡素である。光=物質変換機能で構成された槍状の武器、テックランサー、ランサーを回収、或いは対象を拘束する為の鋼線テックワイヤー、そして反物質を大量に放出するボルテッカ、主にこの三つがある。他にもシールドや光線を放つランサー等があるが、テッカマン達に共通する武装としてはこれらが主流である。
 驚異的とも言えるテッカマンのその戦闘力は、まずその防御力が挙げられる。地球製の武装、主に戦車砲や高出力レーザー砲等は言わずもがな、核兵器と同等の破壊力を持つ反応弾の直撃を物ともしなかった。強固な鎧は遂には打ち破れない盾であり、それはどんな物でも貫き通す矛、つまりラダム側の兵器(テックランサーやボルテッカ)でしか傷つけられない。結局テッカマンとはその強固な防御力があるからこその脅威であり、武装を豊富にする必要性は無いのだ。バーニアによる自由に滑空する超高速の機動力、どんな物質でも両断するランサー、決して打ち破れない鎧、物質と対消滅する事で巨大な爆発力を持つ反物質砲。人間サイズの生体兵器でありながら、たった一人で一軍、いや全人類の脅威と呼ばれたのはこれが所以である。
 

☆クラッシュイントルード
 テッカマンの超高速(光速を越える事は不可能だが、超音速以上の速さ)突貫攻撃「クラッシュイントルード」と呼ばれる技もある。テッククリスタルから供給されるエネルギーにより、防御フィールドを展開すると同時に推進力を得て、敵の群れに対して吶喊攻撃を行う。この速度は極超音速(マッハ5)以上であり、触れた物は勿論、通過した後のソニックブーム(超音速の衝撃波)も攻撃力となる。この技を行使した後には、残骸しか残らないと言う凄まじい物である。
 防御フィールドを展開する理由としては、この極超音速と言う速度で行使した本人が大気の摩擦熱で燃え尽きない様にする為であろう。故に、テッカマンはペガスに搭乗したままでもこの技が可能となるが、テッカマン単独での速度よりやや落ちる様である。
 テッククリスタルはその性質上ブラックボックス扱いではあるが、テッカマンがクリスタルを二個以上所持した場合、その推進力は加速度的に増していく。その威力たるや、欠片一つで成層圏へ一瞬で到達するほどである。


ボルテッカ
 ボルテッカと呼ばれるテッカマン最大の武器は、テックセット時に出現した反物質フェルミオン粒子を発射口に蓄積し、一気に放出する兵装である。一度の変身に付き一回しか放出出来ないのは、粒子を空になるまで放出する為であり、再び撃つにはテックセットを解除して再テックセットしなければならない。例外としてエビルのPHY(サイ)ボルテッカは出力を調整してある為か三回撃つ事が出来る模様。また、この反物質の発射は放出した本人の体力を減少させる作用がある為か、ボルテッカ発射後のテッカマンの戦闘能力は著しく低下し、酷い時には意識を失う場合もある。反物質である以上物質に対しての効果は絶大で、対集団戦において極めて有効な攻撃方法ではあるが、諸刃の剣である事に注意したい。
 反応弾すら効果が無いテッカマンに対しても効果は期待が出来るが、光=物質変換機能で構成されたアーマーには、ある程度フェルミオンを弾く性質があるらしい。ソルテッカマンのフェルミオン砲をエビルは連続で受けても無傷だった。これは、フェルミオン粒子の総量がエビルの防御力の限界値を越えなかった為である。因みに量を例えるなら、ボルテッカを10、フェルミオン砲は1と言うエネルギーの決定的な差がある。つまり、敵テッカマンを倒す為には、ボルテッカのエネルギーの奔流を数秒間当て続けなければならないのだ。



ソルテッカマン
 ソルテッカマンとは、連合防衛軍が開発した次世代パワードスーツの総称である。元はと言えば、スペースナイツでテッカマンブレードを調査したデータを元に研究者のDr.マルローが開発、完成させた物である。一号機はカラーリングを緑に、二号機は青に塗装されている。体質その物を変化させるテックセットシステムとは異なり、パイロットはソルテッカマンを着る様に装着するシステムなので、単なるパワードスーツ止まり(装着者の倍力はある程度行われるが、テッカマンのパワーには遠く及ばない)となっている。
 特筆すべきは右肩に装着されたフェルミオン砲であり、ボルテッカテクノロジーの基礎とも言える「反物質の封じ込め」を可能としたシステムである。このフェルミオン砲はある意味「小規模なボルテッカ」を射出するシステムで、ボルテッカのエネルギー総量には遠く及ばないが、小規模ボルテッカを連射する事を可能とした事で、ラダム獣への対抗が人類にも可能となった。背部の反物質制御ユニットには24発分のフェルミオン粒子を蓄積させる事が可能だが、全弾撃ち尽くすとラダムへの対抗手段が無くなる上に機動性も激減する為、補給の為に一時帰還しなければならない。この継戦能力の短さが今後の課題となっている。右腕にはレーザー発振器が取り付けられレーザーガンとしての機能を持つ他、フェルミオン砲展開時には砲に接続する事で照準機を兼ねる。
一号機はORS奪還作戦時に大破するが回収、修復され、武装はニードルガン、そして拡散フェルミオン射出装置が取り付けられた。また、最終決戦時には対テッカマン装備として干渉スペクトル砲を実装した二号機も存在する。