第37話 蝕まれた肉体(1992/11/3 放映)

苦しむ姿がイイネ!(オイ)

脚本:山下久仁明 絵コンテ&演出:友田政明  作監&メカ作監:井口忠一
作画評価レベル ★★★☆☆
第36話予告
テッカマンとして過酷な戦いを続けるDボゥイ。
仲間を救うため、身の破滅と引き換えに決死のテックセットをする。
次回、宇宙の騎士テッカマンブレード「蝕まれた肉体」仮面の下の涙をぬぐえ。


イントロダクション
巨大ラダム樹の芽が作り出したコロセウムの中で、テッカマンブレードテッカマンアックスの戦闘は果てしなく続いた。そして!
「強くなったな、タカヤ坊!」
「強くなどなりたくなかった……出来る事なら、変わりたくなど無かった!」
「クリスタルを……渡すわけにはいかんのだ! 死ねぇ! ブレードォォ!!」
ブレードは、アックスに勝利した。しかし、戦いの最大の目的は果たせなかった。Dボゥイは、クリスタルを手に入れることが出来なかったのである。

@ 
「♪おぉダニィボーイ、笛の呼ぶ声ぇ〜谷間にぃ〜山をくだりぃ〜行く夏ぅ〜花も散り果ぁてぇ〜独り旅立つおまえぇ〜♪」
 海を目の前にして、酒を呷りながらお得意の歌を謡うのは、防衛軍特殊工作員のバーナード軍曹である。彼は後ろにいるペガスに寄り掛かって座り、夕陽を肴に歌を謡っていた。
「オオダニーボーイ〜フエノヨブコエ〜」
そしてペガスもその歌に合わせて一緒に謡っている。ペガスのAIにこの歌を教え込んだのは、この軍曹であった。最初は軍も、軍人も全て嫌っていたDボゥイだったが、彼の生き様と命を尊ぶ姿勢に感銘を受けて以来、自分の相棒であるペガスのメモリーバンクからこの歌を消去しなかったのはDボゥイ自身である。
現在、バーナード軍曹率いる特殊部隊と合流したスペースナイツのメンバーは、イギリスの北部海岸へと到達し、海を渡る準備をしている最中であった。それは他ならぬこのバーナードの指示だった。
「その歌をペガスに教えたの、おじさんだったのね?」
 そんな風に良い気分で謡う中年兵士に近付いて来たのはレビンだ。
「あぁ、そぉだ。文句あるか?」
「まぁいいけど。夕食の支度が出来たわよ?」
「あぁ、分かった。直ぐ行くよ。遥かにぃ〜♪」
 その所作といいブレードを援護して救った手腕といい、彼は確かに古強者なのだろう。だがレビンはこの酒臭さと野卑な態度に慣れる事は無く、そんな風に酔っ払いながら謡う彼に対して頭を抱えるのだった。
陽が沈み夕飯時のグリーンランド号。ブリーフィングルームを兼ねた食堂ではスペースナイツの面々が各々食事を取り、窓の近くにあるソファーにはオレンジ色の野戦服をした荒くれ者達四人が、煙草を吸ったり酒を飲んだりしてくつろいでいる。
「大体さぁ、あんた達って一体何者なの?」 
そんな彼らにレビンは声を掛けた。アックス戦の事後でソルテッカマンの修理に掛かりきりになってしまったレビンは、考えてみればまだ彼らから話を全く聞いていない事に気付いたからだ。
「本名、バーナード・オトゥール、元連合防衛軍第四特殊部隊の軍曹だ。Dボゥイには、ORS内に残された、高速宇宙艇奪回作戦の時に世話になった。なぁ? ボウヤ」
そう言ってグラス片手に声を掛けるバーナード。しかしDボゥイは何故かその声に応えず、無言だった。
「おい? ボウヤ?」
 再度声を掛けても返事をしないDボゥイ。そんな彼を気遣って対面に座っているアキが言った。
「Dボゥイ……どうかした?」
「……ぁ? いや、なんでもない……」
そう言うと、Dボゥイは食事を口に運び始めた。其処にいる誰しもが、Dボゥイは落胆していて言葉少ないと思う。普段から彼は余り喋る事が無いが、今の彼は常に俯き加減で、それは先の戦いが原因だと思ったのだ。
「Dボゥイがショックなのは分かるぜ。結局アックスのクリスタルは、奪えなかったんだからな」
そう言ってパンを頬張るノアル。
「この分じゃあ、先々敵のテッカマンを倒せたとしても、クリスタルは手に入らないわねぇ。多分」
「お月様が段々遠ざかるってワケね。あ〜ぁ!」
レビンが落胆そうに、バルザックが大袈裟にそう言った。
実際に、例えテッカマンを瀕死の状態に追い込んだとしても、アックスの様にボルテッカを自分に向けて撃つ様な自決が行われれば、クリスタルは必ず破壊されてしまう。それは他のテッカマンも同様だろう。自決を阻止する方法は、敵がテックセットする前の人間の姿で捕らえる以外に無い。そしてそれは、かなり困難な事でもあった。
「よぉーし! 俺がいっちょ元気付けてやるか!」
沈黙してしまったスペースナイツの面々を見て、バーナードが懐から一枚のデータディスクを出して、食堂にあるメインモニターの映像プレーヤーに挿した。すると映ったのは鋭角的で特徴的なサングラスを付けた、スペースナイツの上司であるフリーマンだ。
「諸君、元気でやっているか?」
「チーフ!」
 久し振りに信頼出来るチーフを見てアキが声を上げる。今現在、地球は電波妨害が其処彼処に張られていて通信が出来る状態ではない。スペースナイツの面々が彼の生の声を聞くのは数ヶ月ぶりだった。
「私も本田の親っさんも元気だ。挨拶はここまでにして用件に入る」
 チーフらしいや、とノアルは微笑みながら思った。データディスクはその気になれば数時間、映像を録画する事が出来るのに、フリーマンと言う男は無駄な事は一切しない男だった。
「私は諸君を、全世界に広がったラダム樹の分布調査と使用可能なスペースシップ発見を目的とした旅に、8ヶ月の期限で送り出した。勿論、その途中で諸君がDボゥイと出会う事を信じてだ」
 アキがその録画を聞きながらDボゥイを見る。彼にとっても信頼出来る上司のメッセージを注視するかと思われたが、Dボゥイは背後にあるモニターを振り返りもせずに、俯いた表情だ。
「しかし、その後状況が変化した。ブルーアース号の修復の見通しが立ったのだ。よって諸君には、至急帰還してもらいたい」
 フリーマンはそう言うと別れの挨拶も言わずに録画が切れた。相変わらずの無駄の無さだった。
「と、まあ、これを伝える為にお前らを追ってきた、俺ぁ伝書鳩ってワケだ」
「と、言う事は、クリスタルが無くても、月に行けるんですね!」
「モチのロンよ!」
 ミリィの言葉に、レビンがそう言った。そしてDボゥイの方を向きながら彼に声を掛けたが、
「Dボゥイ! 良かったわね!」
 Dボゥイは眉間を押さえる様な仕草をしている。何か、様子が変だった。
「おい、ボウヤ!」
「ん……なんだ……?」
 Dボゥイの背後に来たバーナードがそう言いながら、強く肩を叩く。そうするとようやくDボゥイから反応が返ってきた。
「……嬉しくないの?」
「ぅ……あ、あぁ!」
 目の前のミリィとアキが霞む。先程から起こるこの眩暈と耳鳴りのせいで、Dボゥイは周りの会話がはっきりと頭に入ってこなかった。 
「Dボゥイ……もしかして貴方、具合が悪いんじゃ……」
 様子がおかしいDボゥイを目にして、アキがそう心配する様に言う。その時、肩に手を置いたバーナードの表情が凍りついた。
「別に?」
「……なら良いんだけど」
 Dボゥイはそう嘘をついた。アキはDボゥイのその言葉に少しだけわだかまりを持ちつつも、納得する。Dボゥイにしても、テッカマンアックスとの決戦を終えたばかりの体調だ。多分、今までの緊張と疲れのせいで少し体調がおかしいだけだろう。そう思う事にした。
 だが彼を見るバーナードの表情は険しいものだったが、それに気付く者は誰もいなかった。
11月のイングランドは寒い。夜になってバーナードはグリーンランド号の外で、焚き火で暖をとりながらウィスキーを呷っている。其処にノアルがやって来て声を掛けた。
「バーナード軍曹、俺に用ってのは?」
「あぁ……ちょっとな」
 バーナードはノアルだけに話をする為に呼び出していた様だ。他のメンバーには聞かれたくない話をするつもりらしい。ノアルは焚き火の傍に来ると、バーナードと共に暖を取りながら話を進めた。
「ブルーアース号は良いとして、カタパルトの方はどうするつもりなんだ、チーフは?」
「アラスカ北部に残ってた奴を、利用する事になった。百年近く使ってなかった、オンボロだけどな」
「残ってたのか……!」
「あんな北の果てには、エネルギープラントもねぇから、ラダム獣も襲わなかった。不幸中の幸いって奴だな」
「と言う事は、アラスカがスペースナイツの新基地になるワケか」
「あぁ。ただ、行く途中でちょっと寄り道をさせてもらうぜ」
「寄り道?」
「月での、ラダムとの決戦に使う武器を製造中でな、それに使う特殊チップが、アイスランドの倉庫に眠っているらしい。それを手に入れてからアラスカに向かう。いいな?」
有無を言わさない言葉だったが、それに拒否する理由は無い。無言で頷くノアル。
「それとなぁ……お前さんを信じて話しておくんだが……実はな……」
バーナードは枯れ木を手に取り焚き火に放りながら、何故か話を勿体ぶった。
言いたくない言葉があるといった様子で。
そしてノアルと共同の私室でDボゥイはソファーに座っている。灯りも付けずに、だが眠っているワケではない。そして立ち上がると、Dボゥイは机の上に乗った水の入ったコップを見る。
「何故なんだ……」
眩暈と耳鳴りが止まらない。アックスとの決戦を終えて、今日は何も疲れる様な事はしていないはずだ。休息は充分取った。だが、気だるさと眩暈はまるで時間が経つ毎に増していく感覚があった。
そして水を飲もうとしてコップを手に取ろうとしたDボゥイだったが、
「……うっ!」
指に力が入らず、直ぐに落としてしまう。床に落ちて、コップは粉々に割れてしまった。
「そ、そんなっ! まさか……!!」
「俺も半信半疑だったんだが、さっきのボウヤの様子だと、間違いねぇ」
 外ではノアルが驚愕の表情でバーナードから話を聞いていた。Dボゥイの変調にはバーナードにも心当たりがある様だ。
「またラダムといつ出会うか分からんしな。そん時ゃ頼むぜ、アンちゃんよぉ!」
ノアルはバーナードのそれを聞いて、無念そうに奮える。拳を握り、今にも叫びたくなる様な衝動を必死にノアルは堪えた。
話が終わり、ノアルが部屋に戻ると、Dボゥイはやはりベッドの対面にあるソファーに座っていた。俯いてその表情ははっきりと見えない。
「どうした、Dボゥイ? 灯りも付けないで」
「……っ」
 声を掛けられて、Dボゥイはビクっと気付く。彼は少し朦朧としていたらしい。
「寝ないのか?」
「いや……今寝ようと思っていた所だ」
ソファーから離れ、二段ベットの上に昇ろうとした時、
「うっ……」
「Dボゥイ!?」
 突然、力を失ってしまったかの様に、Dボゥイは登ろうとしていたベッドから落ちてしまう。
「だ、大丈夫だ……ちょっと疲れているだけだ」
落ちたDボゥイを慌てて抱き起こすノアル。彼はそう言ってノアルに心配掛けないように立ち上がり、
「ふっ!」
今度は気合を入れて飛び上がる様にベッドに登った。そして直ぐに横になって眠ってしまった。
ノアルはそんなDボゥイを見つつ、机の床に視線を移す。コップが粉々に割れているのを見つけた。
――――Dボゥイ……!
バーナードの言う事が本当なら事は重大だが、ノアルはその事をDボゥイ本人には言えなかった。他のメンバーにしても同様で、特にアキには、この件は秘しておきたいと彼は思っている様だった。
 翌日の朝、グリーンランド号は海の上を滑る様に渡航している。イングランド北部からアイスランドへ渡ろうとしている最中、グリーンランド号の運転室には誰もおらず、自動操縦装置を使ってひたすら目的地を目指していた。ドーバー海峡を渡った時の様に、ラダム獣に出くわす可能性が限りなく低いから、なのだろう。
そして浴室では朝からシャワー浴びる誰かがいる。浴室に通じるドアにある、すりガラスからははっきりとは見えないが、そのボディラインは何処と無く女性だった。
そしてその誰かはシャワーを止め、タオルを羽織って浴室から出てきた。すらりとした肢体、ふくよかで柔らかそうなヒップ。その身体には一切の無駄な毛も無く肌は何処を見てもツルツルだった。
だがしかし!
「朝のシャワーって最高ぉ!」
そう言って満面の笑みを浮かべるのは、レビンその人であった。
ブリーフィングルームでは朝食を各々が摂っている。テーブルに座っているのはノアルとバーナード、その対面にはアキとバルザックらが座り、
アイスランドの工場?」
 食器を置きながらアキは、そうバーナードに聞き返した。すると彼は懐からデータディスクを取り出し、ブリーフィングルームのモニターに表示させる。
「これがその工場の見取り図だ」
その施設は、簡単に言えば星型の格好をした建造物だった。五角形のそれぞれの辺に、外に伸びたブロックが五つある施設である。
「じゃあ、目的のチップは湖の底の倉庫に眠っているのね?」
「この通り、水中にあるおかげで、地上のラダム獣も飛行ラダム獣も手がだせねぇ。まぁ、地上部の工場はぶっ壊されてるだろうがな」
水中エレベーターを通じて湖底の地下にある建造物はそのままペンタゴン、五角形の形状をしている。その施設は湖上の工場施設の為の、保存倉庫である様だ。
「はぁ〜気持ち良かった! あれ……Dボゥイは?」
 ブリーフィングルームに入って来たレビンが、部屋にDボゥイがいない事を不思議に思ってミリィに尋ねた。
「まだ寝てるみたいよ?」
「朝寝坊なんて、珍しいわね……」
 レビンがそう言った時、バーナードとノアルの視線が刹那的に交錯した。ノアルは何も言わずに少しだけ頷く。そんな二人を見て、対面にいたアキは怪訝な表情をした。
 そしてDボゥイは私室で、クローゼットから自分のジャケットを取り出している所だった。が、赤いジャケットを手に取ろうとすれば、また昨日の眩暈が起こり、身体に力が入らなくなってクローゼットの中でしゃがみ込んでしまう。
「一体……俺の身体は……」
 激しい息遣い。Dボゥイは前日のアックスとの戦いで疲弊していたと思っていたが、幾ら休んでも気だるさは取れず、自分の身体に明らかに何か異常がある事を、ようやくこの場で悟った。
「うっ……? うぉああぁぁっ!!」
 そして激しい痛みが全身を駆け巡る。Dボゥイは、その痛みで自らの身体を抱く様にしてその痛みを堪えるのだった。
 何の障害も無くグリーンランド号はアイスランドへと上陸し、目的地の湖へと到達した。スペースナイツの面々と、バーナード軍曹の部下が防寒具を着て湖の中央を見ている。
「やっぱり……あの分じゃ水中エレベーターもきっと壊されちゃってますね……」
 ミリィがそんな風に呟いた。工場は遠目から見ても破壊され尽した感があり、どう見てもそれは廃墟と言っても過言では無い有様だった。
 湖の名はヨークルスアゥルロゥン湖。アイスランド南部に位置する潟湖である。この土地では余り見掛けない氷河湖であり、湖の規模自体は2キロ程の、それほど広くはない湖であるが、最大水深は200メートルを越す、アイスランドでは二番目に深い湖である。
湖上に浮かぶ様に設置してある機械工場は、フローターと橋で固定されているらしい。冬季である現在の時期になると湖は水面に分厚い氷を形成し、湖底にある地下倉庫を覆い隠している。
「となると、どうやって湖の底の倉庫に行くかだが……」
「俺が行く!」
 グリーンランド号から降りてきたDボゥイが其処にいるメンバーにそう叫ぶ様に言った。
「Dボゥイ!?」
 ノアルが気付いて振り返ると、歩いてきたDボゥイが力なく膝を付いた。
「あっ! Dボゥイ!?」
アキが心配そうにして彼の傍に駆け寄った。
「どうしたの? ……凄い熱!」
 彼女がDボゥイの額に手をやると、明らかに発熱している様な症状を起こしている。 
「いや……大丈夫だ。何でも無い……くっ」
「Dボゥイ……無理しないで」
 また立ち上がろうとしたが、膝に力が入らず立ち上がれないでいた。
ここ数日、北に向かったせいで気温が下がり、体調を崩してしまったのだろうか。そう心配するアキだったが、アイスランドは極寒の地と言う程の低い気温ではない。氷河湖を前にしているこの場所でも、マイナス気温になるかならないか位の温度である。
 そんな風に膝を付いたDボゥイにノアルが声を掛けた。
「休んでいろよ、Dボゥイ。チップを取りに行くだけで、別に戦うワケじゃねぇんだ。ソルテッカマンだけで十分だよ。なぁ? バルザック
「ほぇ? お、おぉ! そうだな!」
 突然話を振られ、慌ててバルザックはそう応えた。
「そうねぇ! ソルテッカマンなら、十分潜水服代わりになるしねぇ」
 Dボゥイは無言だった。戦う必要が無いなら、無理を押してテックセットする必要も無いだろうとは思う。が、今の自分の変調を確かめる必要もあった。つまり自分はテックセットして戦う事が出来るのか、と言う事に懸念を抱いているのだ。
 バーナードの部下が凍てついた湖上に超音波通信装置を設置する。水中でも交信が出来る機器である。ソルテッカマンの二名はその超音波通信装置とチャンネルを同期させ、それをモニターする為にバーナードやDボゥイ達はグリーンランド号の運転室で待機した。
 ノアルの二号機が右腕のレーザー発信器で湖上の氷に穴を空ける。自分とバルザックが入れる様な穴を。そしてミリィが通信機をオンにして二人に声を掛けた。
「気をつけてくださいね?」
「ラーサ!」
「下へ参りまぁ〜す」
 ノアルが返事し、バルザックがふざけつつそう返事した直後、二機のソルテッカマンは湖へと入っていった。
 本来、ソルテッカマンは宇宙での行動を可能にしたパワードスーツである。水の中と真空の宇宙は似た環境であり、脚部のスラスターは水の中でも推進力として充分に機能した。
 湖の中へと入ると、湖上にある工場施設から真下に伸びた水中エレベーターである機械的な柱が見える。それを横目にしながら、水深200メートルの湖底へと二人は徐々に沈んでいった。
すると湖底に大きな五角形が見えてくる。目的地である地下倉庫施設であろう。 
「さぁてと、どうやってあの倉庫に入り込む? ぶっ壊すか?」
「北側の壁面の下に、非常用ドックがある」
「よく知ってるな?」
「バーナード軍曹が持ってきた図面に、書いてあったのさ」
「へっ、なるほど」
 先程ブリーフィングルームで見せてもらった図面をノアルは抜け目なく覚えていた。バルザックもそれを目にしていたが、細部にまで目をこらしていたワケではなかったらしい。ソルテッカマンで戦う技能はノアルよりも秀でてはいるが、こう言ったズボラな面がバルザックにはある様だ。
 ペンタゴンを象った地下倉庫は湖底から伸びた柱で固定されている。地下倉庫の下部に二人は潜り込むと、倉庫に入る為のハッチが見えてきた。
「大正解!」
バルザック、下がってろ!」
 ノアルが爆破ボルトを起動させるスイッチを下げると、ハッチの周りに火花が散り、大量の泡と共に壁が沈み込む。ドックは文字通り非常用であり、本来は内部に閉じ込められた者を救出する為に設置された扉である。
 暗い地下倉庫に入った二人はライトを点灯しながら目的のチップを探した。本棚の様な棚には様々な機械パーツが置かれ、いずれも硬質の箱にパッケージングされている様だ。
「これだ!」
 棚に書かれた品番を確かめて、チップの入った箱をノアルはソルテッカマンのマニピュレーターで掴む。
「部屋で、横になってた方がいいわ」
「いや……ここでいい」
「でも……」
 運転室ではDボゥイが後部の座席に座り喘いでいる。そんな彼が心配でアキは彼の頬に手を伸ばそうとしたが、それをDボゥイは手でそっと押さえた。
 すると超音波通信装置からバルザックの声が聞こえてきた。
「沈没船から、お宝を手に入れたぜ」
それを聞いてミリィとレビンがお互い手を叩きながら喜びあった。バーナードも無事チップが発見できた事で笑みを浮かべながら声を掛ける。
「よくやった!」
「なぁに、礼には及ばんさ」
 此処での用事は済んだと言う感じで二人は非常用ドックの前に戻ってきた。
「落とすなよ?」
 バルザックにそう声を掛けられたノアルは、チップの箱を首のアンダースーツ内に入れる。そしてヘルメットバイザーを装着すると、再び湖の中へと飛び込む。
 湖底に足を着けた二人が、水の中で何かを見つけた。点で赤く光る何かの群れ。それがこちらに少しずつ近付いている様だった。バルザックがそれを見て言った。
「何だ、あれは? 魚か?」
 海で言えば生物発光する深海魚などと言った種類は多く存在する。そしてこの湖は潟湖であるから、塩湖でもある。海から発光する魚類が来てもおかしくない。だが、
「違う……あれは……ラダム獣だ!!」
 近付いて来るその泳ぐ何かの輪郭が見えてきて、ノアルはそう声を上げた。
「おい、水中にラダム獣がいやがったぜ」
 グリーンランド号でモニターしているレビン達がそれを聞いて顔色を変える。ラダムのスペシャリストである彼らですら、水中に棲息するラダム獣の存在を知らなかった。ラダムと言う侵略者はその大多数が生物、生体兵器である。ラダム獣が環境に適応して、その姿を著しく変えたとしても、不思議ではなかった。
 水中を泳ぐラダム獣、水中ラダム獣は陸上のそれとは違い、後ろ足が二枚のひれに変化していて、前足は腕の形状に似ている。その先端には凶悪な爪が三本も付いており、水中においてもその戦闘力は低下する事は無いだろう。
 水中ラダム獣はノアル達の周りを回遊し、既に彼らは包囲された状態となった。
「初めて見たぞ。泳ぐラダム獣って奴をよぉ!」
「大丈夫ですか!?」
「なぁに、ラダム獣位なら、フェルミオン砲があるさ!」
 ミリィの声にバルザックがそう頼もしそうに応えた。彼らにしてみればラダム獣が何処にいようと余裕で撃破してみせると息巻く。そしてノアルがバックパックを展開して、
「いくぜぇっ!!」
 フェルミオン砲を射撃モードにして構えたその時、レビンがある事に気付いて声を上げた。
フェルミオン砲……? 駄目! 撃っちゃ駄目ぇ!」
「はぁ!?」
 バルザックはその言葉を聞いて撃とうとするのを止めたが、ノアルはフェルミオン砲を撃ってしまった。
「うぉあっ!!」
 フェルミオン砲の銃身を中心にして、光球が発生する。それが急に収縮したかと思うと、大量の泡を発生させて暴発した。
「ノアルっ!!」
 バルザックが衝撃波が発生した二号機に近付く。ノアルの機体は外傷が無い物の、そのまま動かなくなってしまった。レビンが通信機をオンにして声を掛ける。
「ノアル!? 大丈夫!?」
「身体は……な、しかし、フェルミオン砲がいかれちまった!」
「だから! 撃っちゃ駄目って言ったじゃない! 対消滅爆発って言ってね、水中では水の分子がフェルミオンと反応して、暴発しちゃうのよぉ!!」
 どうやら二人は水中でフェルミオン砲が使えないと言うことを知らなかった様だ。フェルミオン弾はその特性上、最初に触れた物を対消滅させて撃破する兵装である。遮蔽物があればその特性は効力を失い、水中では暴発するのは自明の理だった。
 ノアルの二号機は機能を停止し、生命維持装置や酸素タンクは無事であるが、スラスターも武装も使用不能になった。こうなればただの鉄の棺と同義だった。
「って事はだ、こりゃあ俺達に勝ち目がはねぇ。逃げるが勝ちだ!!」
「あぁ!」
 一号機改は二号機を抱えると、脚部のスラスターを全開にして湖上を目指した。
「ぐっ!!」
 水中ラダム獣はバルザック達に食い付く様に追いすがる。意外にもその速度はソルテッカマンと同等かそれ以上の機動性を持っている様だ。バルザックは右腕でノアルの二号機に肩を貸し、左手に持ったランチャーガンをニードルガンモードにして水中ラダム獣を撃つ。が、特殊セラミックニードル弾程度ではラダム獣の外殻を貫く事も怯ませる事も出来なった。無駄と知ったバルザックは撃つのを止めて、回避に専念した。
既に包囲された彼らは湖上へ上がろうとすればその途上を阻まれる。更に言えばバルザックは二号機を抱えて重量が増していた。一機だけなら振り切る事も出来たかも知れないが、ノアルを見捨てる訳にもいかない。
「このままじゃ、ラダム獣の餌食だぞ! おいDボゥイ! 何とかしてくれ!!」
バルザックが通信機の向こうでそうがなる様に言った。運転室にいる皆が視線をDボゥイに移した。現状を聞いて椅子の背もたれに手を掛けながら何とか立ち上がるDボゥイ。
「Dボゥイ……辛いでしょうけど……」
「あぁ」
 大丈夫だ、とアキに声を掛けようとしたその時、
「よせ! Dボゥイ! 来るな!!」
 ノアルが通信機で突然そう叫んだ。
「何故だ!? ノアル!! 何でDボゥイに助っ人頼んじゃいけねぇんだよ!? くぅっ!!」
 水中ラダム獣を間一髪で回避するバルザック。包囲は徐々に狭まり、ノアル達は回避する空間すら失っていく。水中ラダム獣は百は越えていないにしろ、数十匹は徐々にノアル達の逃げ場を無くしていく。上にあがる事自体が不可能になっていった。
「仕方ないんだ……」
「仕方ないって、そりゃどういう意味なんだよ!?」
「俺は……Dボゥイを殺したくねぇ……!」
「Dボゥイを……? どう言う事なの、それ!? ねぇ!! ノアル!!」
 その言葉を聞いて、アキが不安そうにノアルに語りかけたが、彼らは返事をしている暇すら無いらしい。それ以降は応えられなかった。
 そして、運転室にいたバーナードが、重々しく口を開く。
「よく聞きな……Dボゥイ。お前の身体はな、もう普通の身体じゃねぇんだ」
「普通の身体じゃ……ない?」
 ミリィが不安そうに呟く。
「組織崩壊が進んでるのよ」
「組織崩壊……!」
「何よ、それ!?」
 アキとレビンが声を上げた。そしてミリィやDボゥイも、その場にいる者達皆は組織崩壊と言う言葉には聞き覚えがあった。不完全なテッカマンに押される烙印とも言うべき死の宿命、不治の病。Dボゥイと再会したミユキが直ぐに陥った症状である。
「フリーマンの研究の結果分かった事だが、お前はテッカマンに変身する度に、体の細胞がボロボロになっちまっていたのよ。丁度、パンチを受けすぎたボクサーが、パンチドランカーになる様にな」
 バーナードがそう言ったのはある意味比喩とも言える言葉だった。
 本来、ラダム側から見れば、テッカマンと言うモノは生体兵器とも呼ぶべき生命体である。異星生命体を外骨格構造に変化させる驚異的な瞬間生体改造システムは、少なからず自身の生体に障害を及ぼしているのだ。例えて言うならそれは、長期間手入れを怠った拳銃が暴発するのと同義であろう。
 フォーマットされた生体、ここではDボゥイの事であるが、短期間にテックセットを集中して行うと体内に蓄積された未知の物質、テクスニウムが減少する。テクスニウムが減少すれば、神経細胞ニューロンに不完全な作用しか出来なくなり、神経細胞の組織崩壊と言う結果を招く。つまりテッカマンと言う生命体は、テクスニウムの補充と、定期的なメンテナンスを行わなければ存命できないのだ。
 更に加えて言えば、Dボゥイはテックセットのフォーマットを途中で中断した不完全なテッカマンである。そんな彼の身体に異常が起こらない方がそもそも異常なのだと言えるだろう。
「このままテッカマンへの変身を繰り返せば、そう遠くない将来、お前は確実に……死ぬ!」
「そんな!!」
 ミリィが悲鳴をあげる様に言った。そして皆Dボゥイを見ながら沈黙する。バーナードとしては、本当は新スペースナイツ基地に到達するまで言わずに済めば良かったとも思っていた。
「ふ……ありそうな事だな……」
「Dボゥイ……」
 Dボゥイは、そう自嘲気味に笑った。何となく、ではあるが分かっていた未来だとも言えた。
「だからと言って、俺は仲間を見殺しには出来ない!」
 ラダム獣の爪がバルザックの一号機を掠める。通過する様に繰り返されるその攻撃は、二人を徐々に傷つけ疲弊させていった。
「うぉわぁっ!!」
「来るなぁっ!! Dボォーイっ!!」
 バルザックの悲鳴が通信機から轟き、ノアルがそう叫ぶ。バルザックの助けを求める声が、自分を気遣ってくれるノアルの声がDボゥイを突き動かした。
「Dボゥイっ!!」
 そしてアキの制止の声を振り切って、Dボゥイがテックセットする為に後部ブロックへと駆け出す。
――――もってくれよぉ……!!
 バーナードが天に祈る様に、そう心の中で呟いた。もう天に祈る以外に現状を打開出来る策は無かった。
「ペガスっ!! テックセッタァー!!」
「ラーサー!」
 グリーンランド号の下部が観音開きに開き、ペガスが勢い良く射出される。テックセットを終えたテッカマンブレードがペガスの頭部から出現し、飛行形態に変形したペガスの上に騎乗した。そしてペガスの腕部にあるミサイルランチャーが火を吹き、湖上の氷に巨大な穴を開ける。
「てぇっ!」
 ペガスは水中戦を行う事は出来ない。ブレードはペガスから離れ、湖の中へ飛び込んだ。水中に入って辺りを見回すと、猛烈な速度で水中ラダム獣らがノアル達を追いまわしている。テッカマンブレードは背部のスラスターを全開にすると、その数匹に向かって槍を構えて踊りかかった。
「てぇりゃああぁぁっ!!」
 水中であろうが宇宙であろうが、テッカマンは戦う場所を選ばない。勿論ボルテッカは使えないだろうが、水中ラダム獣等ブレードの敵では無かった。
「Dボゥイ! お前、何で来た!! 死にたいのか!?」
 ノアルの通信はブレードには届かない。彼は仲間を救う為に全力でラダム獣を駆逐するつもりだった。
「来ちまったモンはしょうがねぇだろ! 兎に角ここは、奴に任せるしかねぇ!」
「Dボゥイ……!」
 そうバルザックが言い、ノアルの二号機を抱えて上昇し、撤退した。
「ぬっ!? うぉっ……うあぁぁっ!!」
水中でも優勢だったブレードであったが、突如額のパネルが点滅する様に光りだした。これはタイムリミットが近付いた時に起こる現象だったが、戦闘を始めてからまだ数分しか経っていない。眩暈が起こり身体中に激痛が走る。
 その隙を突いて、ラダム獣がブレードに体当たりをする様に迫ってきた。
「くおっ!!」
敵を両断し撃破するが、意識が途切れそうになって朦朧とする。次々とブレードに襲い掛かるラダム獣。それを何とかランサーで撃破していく物の、一振り二振りと槍を振るえばそれだけ痛みが増大していった。
――――くっそぉ……!
眩暈が酷くなり、見ている視界が徐々に狭まってくる。今までに何度も傷だらけになって、それでも戦ってきたテッカマンブレードであったが、この痛みと変調は身体機能に著しく影響を与えている。距離感が掴めなくなり、その状況で槍を振ってもラダム獣を捉える事は出来なかった。
「くっ……うおあぁぁっ!!」
痛みが更に増した。絶叫しながら戦うブレードは突然ラダム獣の体当たりを喰らい、その爪で捕えられた。
「ぐぅっ! てぇっ!!」
直ぐに槍で拘束を断ち切り脱出するブレード。そしてノアル達が既に湖上に到達した事を知ると、ブレードは急速に上昇する。
「くぅっ……うぅっ」
水中から顔を出し、湖上の氷にしがみ付き何とか登る。だがそこで力尽き倒れてしまう。
「Dボォーイっ!」
湖上では機能不全に陥ったソルテッカマンを脱いだノアルと、未だソルテッカマンとして健在なバルザックがいた。
「Dボゥイ! 後ろ!!」
バルザックの声で振り返れば、水中ラダム獣が氷の壁を突き破って湖上に出てきた。そして前足の腕と爪で歩き出す。どうやら水陸両用の機能を有しているラダム獣らしく、まだ数十匹程が残っていた様で、次々と湖上に現れブレードへと迫ってきた。
「くぅっ……ボォルテッカアァァっ!!」
肩部装甲を開いてボルテッカによる一網打尽を狙おうとする。が、フェルミオン貯蔵庫でもある肩のボルテッカ発射口が少しだけ輝きだしたかと思えば、直ぐに勢いを失って光は消えていく。ボルテッカを撃つ体力も残っていないほど、ブレードは消耗し切っているのだ。
「うぉあっ!! うぐわぁぁっ!!」
 そしてフェルミオンの光がブレードの身体から漏れる様に光りだした。行き場を失ったフェルミオンの粒子がブレードの身体を駆け巡ったのだ。強制的に中断されたから良かった物の、それはアックスが自爆した様な状況と至極酷似しており、危うくブレードは自らのフェルミオンエネルギーで自滅する所だった。
そして膝を付き、もう立ち上がる気力すらない。そんな彼に水中ラダム獣の爪が振り下ろされようとした。
「Dボゥイ!!」
グリーンランド号から見ていたアキが叫んだ時、ブレードの直ぐ近くにいたラダム獣が消滅する。
「へっ!! 地上に出りゃあ、てめぇらなんざ敵じゃねぇぜぇっ!!」
バルザックソルテッカマン一号機改による拡散フェルミオン砲が唸り、ブレードを救ったのだ。そして続け様に乱射、湖上に出てきたラダム獣達を一掃していく。上空からはペガスの航空支援を受けてラダム獣がその場で釘付けになった。胸部バルカン砲とミサイルが雨の様に降り注ぎ、バルザックは止まったラダム獣達を的確に撃ち抜いていった。
「ざまぁみろって!」
 余程彼は水中で追い回された事に苛立ちを募らせていたらしい。全ての水中ラダム獣をペガスと共に撃破すると、バルザックは満足そうにそう言った。
「大丈夫か? Dボゥイ」
「あぁ……」
テッカマンブレードはノアルに肩を貸されて何とか立っていた。そしてグリーンランド号からアキ達が駆けてくる。
「Dボゥイ……」
アキはブレードの無事な姿を見るとほっと安堵した。航空支援を行ったペガスが傍に戻ってきて、Dボゥイはテックセットを解除した。ノアルとバルザックに肩を貸されたDボゥイは蒼白な表情をして疲弊していたが、何とか仲間達に笑みを返した。
「これ!」
ノアルはアンダースーツの首の部分に入れていたチップが入った箱をバーナードに投げ渡す。それを軍曹はしっかりと受け取った。
「あぁ!」
頷いて一言、隻眼の兵士はノアルにそう返す。
「済まない……」
「いいから、喋るな」
ノアルに掴まっているDボゥイがそう申し訳無さそうに言った。だが、結局Dボゥイがノアル達を助けなければこの結果も無かった。持ちつ持たれつ、親友同士である二人を見てアキが声を掛けた。
「Dボゥイ……」
「そう簡単に……死んでたまるか……!」
 そんな彼女に、精一杯の強がりでDボゥイは言葉を返した。自分にはまだ生きる力は残っている。彼のそんな様を見て、アキも頷いて笑みを返した。だがその時!
「うっ……ごぶっ……ごぼっ」
 突然Dボゥイの口から大量の鮮血が溢れ出す。そして、掴まっていた握力が突如消失し、肩を貸していたノアルですら、Dボゥイがその場で立つ力を急速に消失させていくのに気が付かなかった。
 ガックリと膝を付き、白い氷を鮮血で染めあげ、Dボゥイは倒れ伏し、意識を失った。
「Dボゥイ!?」
「Dボゥイ!!」
「Dボゥイ……Dボォォイっ!!」
 仲間達が、愛する人がDボゥイを呼ぶ。だがそれに応える力も気力も、声ですら、Dボゥイには残されていなかったのである。


☆病弱主人公ってイイヨネ(笑)と言う事でパワーアップ所か死にそうなDボゥイ君のお話でした。アイスランドは冬は結構暖かいらしいよ? 氷張っちゃう位の寒い場所って何処よ、と言う感じで思ってたんですが、何と本当に氷河湖あるらしいんですよね。水深も200メートルとロケーションも最高なので、ここが湖上工場だと勝手に決定させてもらいました(笑)イングランドを早朝に出て、午後に着くってのはちょっとアレな感じですが、海の上渡るのは早いって事にしておこう。時間とかあんまり出てこないしね。
後、上げて落とすの展開はブレードの作品観としては日常茶飯事です。レビンのシャワーシーンにしても、Dボゥイが死んでたまるかって言ってもね。もう37話なんだ、慣れようぜ、皆!
 今日の作画は普通。ソルテッカマン一号機改の唯一の見せ場でしたね。フランスでバルザック仲間にしてなかったらどうなってたのかねぇ(笑)